2017年12月30日

[孫‐祖父母関係評価尺度・祖父母版3:祖父母から見た孫の機能の評価尺度]

孫‐祖父母関係評価尺度・祖父母版3:祖父母から見た孫の機能の評価尺度

『孫‐祖父母関係評価尺度・祖父母版』は、祖父母から見た孫の機能を評価する尺度になっています。『時間的展望促進機能,道具的・情緒的援助機能,存在受容機能,世代継承性促進機能,日常的・情緒的援助機能』の5つの機能に分類して、祖父母から見た孫の機能を分類・評価しています。

孫‐祖父母関係評価尺度・孫版2:孫から見た祖父母の機能の評価尺度

質問項目に対する選択肢は、『はい(○:2点)・いいえ(×:0点)・どちらでもない(△:1点)』のシンプルな三件法になっています。

【T 時間的展望促進機能】

1.孫がいるだけで、何となく安心できる気がする。

2.孫の姿から、自分の余生の大切さをしみじみ感じる。

3.孫のことを思うと、私も気持ちが若々しくなる。

4.私から孫へ、孫から子供へというつながりを嬉しく思う。

5.孫が成功すると、私が若い頃にできなかったことをしてくれているようで嬉しく思う。

【U 道具的・情緒的援助機能】

1.孫は私が子供とぎくしゃくした時など、間を取り持ってくれる。

2.孫は私が外出する時など、必要な時に付き添ってくれる。

3.孫は今の世の中の「はやり」について教えてくれる。

4.孫は私の代わりに電話をかけたり、用事に行ったりしてくれる。

5.孫は、これからの生活で金銭的に援助してくれるだろうと思う。

6.孫は私が病気やケガをした時、世話をしてくれる。

【V 存在受容機能】

1.自分ではどうにもならなくなった時、最後に頼りになるのは孫だと思う。

2.子供には言えないことでも、孫には話せることがある。

3.つらいことがある時、孫のことを思うと気持ちが慰められる。

4.孫は何があっても、私のことを見捨てないと思う。

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[孫‐祖父母関係評価尺度・孫版2:孫から見た祖父母の機能の評価尺度]

孫‐祖父母関係評価尺度・孫版2:孫から見た祖父母の機能の評価尺度

『孫‐祖父母関係評価尺度』では、孫と祖父母の日常的・情緒的な双方向のやり取りに加えて、『世代間継承(価値や伝統の伝達)・存在そのものであるBeingの価値・ライフサイクルを踏まえた人生全体の展望』なども測定できるように工夫が為されています。

孫‐祖父母関係評価尺度1:老年期の発達課題である『人生の統合・叡智の獲得・死の受容』

『孫‐祖父母関係評価尺度』は、『孫から見た祖父母の機能』と『祖父母から見た孫の機能』を測定することができます。

質問項目に対する選択肢は、『はい(○:2点)・いいえ(×:0点)・どちらでもない(△:1点)』のシンプルな三件法になっています。ここでは、「孫・祖父母の機能」に関係する代表的な質問項目を取り上げています。

孫‐祖父母関係評価尺度の孫版

【T 存在受容機能】

1.つらいことがある時、祖父(祖母)を思うと、気持ちが慰められることがある。

2.自分ではどうにもならなくなった時、最後に頼りになるのは祖父(祖母)だなあと思う。

3.親には言えないことでも祖父(祖母)には話せることがある。

4.祖父(祖母)がいるだけで何となく安心できる気がする。

5.祖父(祖母)は何があっても、私のことを見捨てないと思う。

【U 日常的・情緒的な援助機能】

1.祖父(祖母)は、私に興味や関心を持っていてくれる。

2.祖父(祖母)は、私のからだの具合を気遣ってくれる。

3.祖父(祖母)は、私の気持ちを理解しようとしてくれる。

4.祖父(祖母)は、私が何万円もかかるような大きな買い物をする時、お金を出してくれる。

5.祖父(祖母)は、両親が忙しい時など両親の代わりに、私のことを色々してくれる。

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[孫‐祖父母関係評価尺度1:老年期の発達課題である『人生の統合・叡智の獲得・死の受容』]

孫‐祖父母関係評価尺度1:老年期の発達課題である『人生の統合・叡智の獲得・死の受容』

現代では祖父母の孫に対する『経済・育児の支援の度合い』『祖父母の孫との接し方』によって、『親の負担・子育て環境・子供の精神発達への影響・子供が受ける利益』が大きく変わると言われています。

孫と祖父母(おじいちゃん・おばあちゃん)の関係性を評価する心理テスト(心理評価尺度)も色々と開発されていますが、大きく分けると「孫が回答する孫版の心理テスト」「祖父母が回答する祖父母版の心理テスト」があります。心理テストでは、祖父母と孫の間で相互作用を発揮する『日常的・行動的・情緒的な関わり合い』を評価・分析していくことになります。

社会的精神発達理論で知られる精神分析家エリク・エリクソン(E.H.Erikson, 1902-1994)は、30〜50代に当たる中年期(壮年期)の発達課題として『生殖性・教育』を上げています。中年期(壮年期)では、結婚して自分の子供をもうけたり子供世代の教育支援をしたりする事が重視されました。

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2017年11月17日

[『親役割診断尺度(PRAS:Parental Role Assessment Scale, 1993)』の質問項目2:現代の親役割を『干渉・受容・分離不安・自立促進・適応援助・自信』の軸で考える]

『親役割診断尺度(PRAS:Parental Role Assessment Scale, 1993)』の質問項目2:現代の親役割を『干渉・受容・分離不安・自立促進・適応援助・自信』の軸で考える

『親役割診断尺度(PRAS:Parental Role Assessment Scale,1993)』では、思春期・青年期の子供の発達課題である『第二の分離-個体化』に焦点が合わせられており、親の側の役割(発達課題)として『子供の心理的・社会的な自立を促進する関わり方』が重要視されている。

『親役割診断尺度(PRAS:Parental Role Assessment Scale, 1993)』の解説1:現代の親子関係における親の権威喪失と親役割の曖昧化

PRASで親役割を測定する尺度項目としては、『干渉・受容・分離不安・自立促進・適応援助・自信』が設定されている。

干渉……子供の勉強や生活態度、交友関係などに対してうるさく何度も注意したり要求したりするか。

受容……親子間でコミュニケーションが取れているか、親が子供の考え方や行動の理由を理解しているか。

分離不安……親が子離れできているか、自立しようとしている子供に無理に干渉していないか。

自立促進……子供の心理的成長を理解して、子供の自立を促進する働きかけをしているか。

適応援助……子供が新しい経験をする時や難しい課題に挑戦する時に、親が子供を援助しているか。

自信……自分自身の子育てや子供との関わり方に自信を持っているか。

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[『親役割診断尺度(PRAS:Parental Role Assessment Scale, 1993)』の解説1:現代の親子関係における親の権威喪失と親役割の曖昧化]

『親役割診断尺度(PRAS:Parental Role Assessment Scale, 1993)』の解説1:現代の親子関係における親の権威喪失と親役割の曖昧化

現代では『親子間の上下関係(指導関係)』が弱まって、『親の果たすべき役割』が曖昧化しているといわれるが、現代においても『親が子に対して果たすべき役割』は非常に多くて親役割の遂行は難しいものである。

特に、自我が強くなって友人関係や異性関係が複雑化してきやすい『思春期・青年期の子育てと親子関係』は難しく、親が子に対してどのような役割を果たせるかが重要になる場面は多い。

中学生・高校生の子供に起こりやすい精神発達上の課題あるいは環境適応上の問題として、『不登校・家庭内暴力・非行行為・性的逸脱(援助交際など不適切な異性関係)・学校中退後の無為やニート』などがあるが、こういった問題行動が起こった時に親役割や親の責任が問われやすくなる。

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2017年10月12日

[R.ノートンの『夫婦関係満足尺度(QMI:Quality Marriage Index)』]

R.ノートンの『夫婦関係満足尺度(QMI:Quality Marriage Index)』

家族関係の中でも特に『夫婦関係の満足度』について、本人に回答してもらうシンプルな心理測定尺度(心理テスト)がある。

R.ノートンが開発した一次元(夫婦関係の全体性)だけを測定する『夫婦関係満足尺度(QMI:Quality Marriage Index)』である。この心理テストは『夫婦関係全体の良さ(goodness of the relationship)』を反映する項目だけに限定して作成されているため、質問項目そのものが少ないという特徴がある。

『夫婦関係満足尺度(QMI:Quality Marriage Index)』の採点方法も、6つの質問項目を単純に合計して『夫婦関係満足得点』としているが、シンプルな質問項目であるため、実際の夫婦関係満足度の実感と一致する部分が多い。

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[D.H.オルソンらの凝集性・適応性・コミュニケーションの三次元からなる『家族機能測定尺度(FACESV)』]

D.H.オルソンらの凝集性・適応性・コミュニケーションの三次元からなる『家族機能測定尺度(FACESV)』

家族機能は外部の第三者が確認しづらい機能であるが、『現実の家族機能+理想の家族機能』を測定する尺度として、D.H.オルソン(D.H.Olson)らの研究・開発した家族機能測定尺度の『FACESV(1985)』がある。

家族関係は家族メンバー一人一人の性格・感情が複雑に絡み合う『相互作用』を通して形成されるので、家族ではない第三者からはその実際の様子や感情は分かりにくい。また家族関係・家庭生活は極めて『プライベート』なものなので、家族以外の第三者に明らかにしづらいような事情・経営・秘密があることも多く、家族関係・家族療法の研究には一定の限界があることも一面の事実であった。

1980年代に臨床心理学者のD.H.オルソンは、家族の心理臨床や家族関係の研究に応用できる『円環モデル』を開発した。このオルソンの円環モデルは、『凝集性・適応性・コミュニケーション』の3次元から構成されているモデルである。

凝集性(cohesion)……家族成員のメンバーが相互に持つ情緒的なつながりの強さ。凝集性は中等度のレベルがもっとも家族機能が適切に働く。凝集性が極端に強すぎても弱すぎても、家族機能は低下したり麻痺したりすることになる。

適応性(adaptability)……家族システムに危機的状況や発達的危機が起こった場合に、『家族システムの今までの力関係・役割関係』などを状況に合わせて柔軟に変化させることのできる能力のことである。適応性も中等度のレベルがもっとも家族機能が適切に働く。適応性(可変性)が極端に高すぎても低すぎても、家族のライフスタイルを通した問題が増えてしまう。

コミュニケーション(communication)……凝集性と適応性の二つの次元が適切に機能するように、家族間の互助的なやり取りを促進する作用を持つ次元である。

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2017年09月08日

[他者意識の3分類・心理テストと人間関係の心理学]

他者意識の3分類・心理テストと人間関係の心理学

他者との人間関係に関係する概念で『他者意識』がある。他者意識というのは、他者に『注意・関心・意識』が向けられた状態のことであり、他者に注意を向けやすい(他者が気になりやすい)性格特性を『他者意識特性』という。

他者意識は他者をどれくらい気にしやすいかということに関係する概念で、『対人緊張・対人不安・自己呈示・利他的行動・承認欲求』などが強いか弱いかの程度にも関わっている。

他者意識を専門的に研究した事例は少ないが、自己意識理論を参照しながら構築された辻平次郎『他者意識理論』では、他者意識を『意識が現前の他者に直接向けられたもの』『他者の空想的イメージに向けられたもの』の2つに大きく分けている。

『意識が現前の他者に直接向けられたもの』としての他者意識は、現実の他者による拘束(影響)を受けるため、『他者の外見あるいは内面』に対する興味関心(意識)に分化していく。他者の気持ちや感情などの内面情報を敏感に感じ取って理解しようとする興味関心(意識)のことを『内的他者意識』という。それに対して、他者の容姿・ファッション(服装)・化粧・スタイルなどの外見的特徴に対する興味関心(意識)のことを『外的他者意識』という。

『他者の空想的イメージに向けられたもの』のほうは目の前に実際の他者がいなくても持つことができる興味関心(意識)であり、現実の拘束から自由であるから、他者の内面や外見への意識の分化は行われない。こういった現実の他者そのものと向き合うのではない、想像や空想に基づく他者意識のことを『空想的他者意識』として定義している。

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2017年09月01日

[非婚化の原因としての『恋愛結婚の自由市場化・恋愛格差・モテ格差』:非婚者の4類型]

非婚化の原因としての『恋愛結婚の自由市場化・恋愛格差・モテ格差』:非婚者の4類型

現代の未婚率上昇の原因として、『出会いがない+異性の選り好み(高望み)』というのも大きい。これは恋愛・性が自由化してマスメディアで『(全体では数の少ない)イケメン・美人』が持て囃され、競争原理が働くようになったことで、男女共に恋人・配偶者に求める基準が高くなり、自分以上の魅力を持つ異性ばかりを求めるために『男女のミスマッチ(男女双方の高望みによる妥当で適切な相手とのすれ違い)』が起こりやすくなったということである。

現代日本における非婚化の要因3:結婚による制限・束縛の増加をメリットと感じづらくなった

1980年代以前の皆婚時代の『義務的な結婚』は、そもそも、異性として好きでたまらない魅力的な相手とばかり皆が結婚していたわけではない。『生活維持(妻子の扶養)・子供を持つ・世間体・親世代の結婚圧力』を中心にした条件面をすり合わせる結婚のほうが多かったため、大多数の人は多少異性としての魅力がない相手であっても、適齢期にお見合いや周囲のすすめ、自分を求めてくれる相手に従って次々に結婚していったものである。

しかし現代の『選択的な結婚・幸福追求の結婚』では、『自分が異性として好きになれて、経済生活・子育ても十分に成り立つような高い基準を満たす相手』とでないと無理をしてまで結婚する必要がないという人が増えたため、かつてのように適齢期に焦って相手の細かい部分にこだわらずに結婚する人は激減してしまった。妥協してまで世間体に合わせてまで、そこまで好きになれない相手(積極的に一緒にいたいわけではない相手)と生活・子供のために結婚したくないという人の割合が過去より格段に増えた結果とも言える。

本当に好きな異性が早くからいて早くから実家を出ている人(低学歴・肉体労働などで結婚のコストやデメリットなどをあれこれ思慮しない人)は『早婚』になることもあるが、婚前からの『恋愛経験・性経験』が増えて『芸能界・メディアの影響による魅力的な異性像』を基準化しやすい現代人は、ますます日常的に出会う凡庸な異性に惹かれづらくなり(誰もが良いと感じる魅力的な異性は自分よりも魅力のある別の同性から先に取られやすく)、一生を連れ添う契約である結婚を出来なくなっているのである。

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[現代日本における非婚化の要因3:結婚による制限・束縛の増加をメリットと感じづらくなった]

現代日本における非婚化の要因3:結婚による制限・束縛の増加をメリットと感じづらくなった

現代人が結婚しづらくなっているもう一つの理由として、『各種の制限の増加』も挙げることができる。結婚すれば行動の範囲や人間関係・異性関係の自由が大幅に制限されやすくなる。結婚後に夫婦関係が冷え込んで、他の人を好きになり恋愛や性的な行動に実際に移せば『不倫(貞操義務違反)』となる。不倫をした場合には、自分が有責となって『慰謝料・養育費』などを支払わなければならない離婚原因ともなる。

現代日本における非婚化の要因2:結婚のコスト増加と結婚の夢・希望のイメージの弱さ

生活状況の変化や刺激・誘惑の多い現代社会では、人や環境にもよるが、『数十年以上にわたる期間(結婚後の生涯)をただ一人の配偶者だけを愛してその人以外と異性関係を一切持たずに過ごすこと』が難しくなっていることも、『情熱的な恋愛の勢いや運命の感覚がなくなったカップル』の結婚の決断を鈍らせやすくする。

結婚すれば、仕事が終わったら早く帰らなければならない、相手によっては行動や携帯電話をチェックされる恐れもある、下心なしで異性と食事などに行っても問題視されるなど、『生活リズム・人間関係の制限』は独身と比べてかなり多くなり(子供がいればなおさらに)責任・義務も増えてくる。

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