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2009年04月03日

[セルフ・モニタリング(self monitoring)とセルフ・コントロール(self control)]

セルフ・モニタリング(self monitoring)とセルフ・コントロール(self control)

認知療法や認知行動療法を実施する場合に重要になる技法が『セルフ・モニタリング(self monitoring)』であり、セルフ・モニタリング(自己観察)を適切に行うことによって『ワークシート(生活行動記録表・思考記録表)』の書き込みをすることができる。代表的なワークシート(生活行動記録表)の項目には『客観的な状況(出来事)・気分(感情)・自動思考・認知の歪み(自動思考を引き起こす要因)・適応的思考・気分の再評価』などがあり、セルフ・モニタリングを実施することによってそれらの項目を埋めていくのである。

自分で『自分の言動・状況・認知(思考)・感情(気分)』を観察するのがセルフ・モニタリングであり、セルフモニタリングは認知療法のワークシート作成やカウンセラーのカウンセリング計画作成(アセスメント+方針決定)などに応用されることが多い。クライアントが自分で自分の思考(認知)や感情を正確に観察できるとは限らないが、極端に『現実の状況・心理』『自己観察の結果』がズレている場合には、カウンセラーが『セルフモニタリングの歪み・錯誤(思い込み)』を共感的に訂正していくことになる。

クライアントがカウンセラー(精神科医)の指導の元にセルフモニタリング(自己観察)を続けることによって、『客観的な自己理解』『非適応的な認知の特定』を進めることができ問題状況や心理状態のポジティブな変化が起こってくる。セルフ・モニタリングをセルフ・コントロールに結びつけた技法として、R.ホジソン(R.Hodgson)P.ミラー(P.Miller)が開発した『セルフ・ウォッチング(self watching)』というものがある。

セルフ・ウォッチングは行動療法の一種に分類されており、『自己観察した自己』をセルフコントロールして現実適応(適応的行動の般化)につなげていくことが重視されている。自己管理と現実適応を実現した後には、『効果の測定』が行われて結果を行動にフィードバックしていくので、セルフ・ウォッチングは行動療法の作用機序に忠実な技法の一つである。

セルフ・コントロール(self control)は自己実現(人格・信念の変容)と並ぶ、カウンセリングや心理療法の主要な目標の一つであるが、自分で自分の行動や心理状態を意図的に調整・制御することを意味している。

セルフ・コントロールを効果的に行うための技術には実に様々なものがあり、精神分析は『自我の強化・無意識の言語化』によって、行動療法は『オペラント条件づけ(報酬・罰)』によって、認知療法は『認知の変容(物事の捉え方の改善)』によってセルフ・コントロールを達成しようとするのである。催眠療法やイメージ療法、自律訓練法、内観療法なども『催眠感受性・暗示作用(言語的暗示やイメージによる暗示)』を活用したセルフ・コントロールの技法の一種に位置づけることができる。



posted by ESDV Words Labo at 09:00 | TrackBack(0) | せ:心理学キーワード | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

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