ウェブとブログの検索

カスタム検索





2009年08月19日

[タビストック・クリニック(Tavistock Clinic)と力動精神医学・ユダヤ陰謀説]

タビストック・クリニック(Tavistock Clinic)と力動精神医学・ユダヤ陰謀説

タビストック・クリニック(Tavistock Clinic)は1920年頃にロンドンに設立された精神科クリニックであり、主に力動精神医学(精神分析)の理論や精神分析的療法の技法によって患者の治療に当たった。タビストック・クリニックの精神科医(研究者)が治療・研究の対象としたのは、S.フロイトが精神分析の主要な適応とした『神経症患者』であったが、次第に境界例(境界性人格障害)などの『パーソナリティ障害を持つ人』も取り扱うようになっていった。

タビストック・クリニックでは力動精神医学(精神分析)の理論と技法を用いて、患者(クライアント)の無意識的欲求や内的葛藤(自我防衛機制)を分析したが、心理力動的な臨床では患者(クライアント)を『親子関係・性格特性・生活環境・成育史のエピソード・性的欲動(リビドー)』など多面的な観点から理解しようとした。先進的な理念を応用したタビストック・クリニックでは、早い段階から『リエゾン精神医学』の方法論が取り入れられていた。

リエゾン精神医学というのは、各分野の専門家が円滑に必要な情報交換をしながら、それぞれの能力(専門技能)と知識を生かして協働していく『実践的・分担的な精神医療体制』のことである。タビストック・クリニックでは、『精神科医・看護師・心理療法家(セラピスト)・クリニカルサイコロジスト・ソーシャルワーカー(社会福祉士,精神保健福祉士)』が連携して役割分担しながら、精神的問題(パーソナリティ障害)を抱えた患者の治療(臨床支援)に当たっていた。

タビストック・クリニックは、『臨床・治療を行う医療機関』であるだけではなく『教育・研修を行う教育機関』でもあり、各医師(各セラピスト)の能力やニーズ、資格取得に合わせて独自の教育研修プログラムを開発・施行していた。精神疾患の患者を治療する『精神医療の分野』だけではなく、教育や社会福祉(ソーシャルワーク)、精神保健福祉などの分野においても、『専門家育成・能力開発・社会貢献』につながる教育理論や研修プログラムを提供していたのである。

タビストック・クリニックは、『精神障害者の社会復帰』を促進する理論・技法の開発に貢献しただけではなく、『精神保健福祉の増進』という意味で地域社会・家庭生活のニーズを満たすという役割も果たしてきたが、精神疾患の発症を未然に予防するという『予防精神医学の研究』にも力(リソース)を注いできた。

タビストック・クリニックは、1922年にユダヤ資本(ロックフェラー財団)によって設立された『タビストック人間関係研究所(Tavistock Institute of Human Relations)』の主要部門として位置づけられている。ロックフェラー財団が支援する莫大な資金を有する『タビストック人間関係研究所』は、人間の心理・行動・能力・健康に関するありとあらゆる研究を行っている。この研究所では、精神医学研究(精神分析研究)、経営的なコンサルティング、プロフェッショナル・デベロップメント(人材開発・専門家育成など)が主なプロジェクトになっている。

タビストック人間関係研究所は『ユダヤ資本(ロックフェラー)』『米国のCIA(中央情報局)』との関係が深いことから、世界市場や人間行動を洗脳的手法によってコントロールするという壮大な野望や世界規模の管理計画と結び付けられることもある。

タビストック研究所は『ユダヤ陰謀説』の一部として語られることがあるが、精神医療や精神分析、教育啓蒙活動、社会福祉活動、慈善活動などにおいてタビストック研究所(タビストック・クリニック)が果たしてきた功績は大きい。タビストック人間関係研究所の正式な発足は1947年9月とされており、エリオット・ジャックスが中心となって設立した。

posted by ESDV Words Labo at 19:26 | TrackBack(0) | た:心理学キーワード | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

この記事へのトラックバック
×

この広告は90日以上新しい記事の投稿がないブログに表示されております。