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2009年09月22日

[知能検査(知能テスト)で測定される知能指数(IQ)は何を意味するのか?]

知能検査(知能テスト)で測定される知能指数(IQ)は何を意味するのか?

ビネー式知能検査やウェクスラー式知能検査(WISC・WAIS)などの知能検査によって、『知能(intelligence)』は測定される。『知能指数(Intelligence Quotient:IQ)』とは知能の発達水準を示す指標であるが、知能指数は『実年齢に対する精神年齢(知的能力)の相対的な発達の度合い』を示すものであり、『知能の絶対値(最終的な頭の良さの到達点)』を示すものではないことに注意が必要である。

スタンフォード・ビネー式検査などの知能検査で測定される知能指数(IQ)は、『相対的に数量化された知能の発達程度』を示す数値なので、その人の“知能の発達スピード”を推測することはできても“知能の最終的な到達点”を推測することはできない。平均値を“100”とするIQは、一般的に年齢が低くて発達スピードの早い子どもほど高い数値がでるが、年齢が高くなると知的能力の高い人でも高い数値はでにくくなる。

知能検査(知能テスト)では、年齢の低い子でも解きやすい『簡単な問題』から年齢が高い子でないと解きにくい『難解な問題』へと系統的に問題を出題して、被検者がどの難易度の問題(精神年齢に相当する問題)まで正答できるかを測定する。知能指数は一般に『精神年齢÷生活年齢(実際の年齢)×100』の計算式(シュテルンが提唱)で求められるので、4歳時に6歳時に相当する検査得点を上げられれば『6÷4×100=150』という高いIQが測定されることになる。

しかし、10歳で12歳相当の検査得点を上げても『12÷10×100=120』となり、20歳で22歳相当の検査得点を上げても『22÷20=110』となるので、年齢が高くなるとIQの数値には実質的な発達上の意味は無くなってくることが分かる。また、『知的能力の発達』は成人期以前の段階で停止すると考えられているので、18〜20歳以上の成人が知能指数(IQ)の高低を比較してもどちらが頭が良いのかを確認することにはならない。

精神年齢を『20歳〜90歳程度』に設定したような成人向けの知能検査は、『精神年齢(知的能力)の上昇』に限界があると考えられる以上、原理的に意味がないので開発されていない。20歳には解けないが60歳にまで成長すれば解けるというような知的問題(知能とは無関係な社会的・政治的問題はともかく)というのは存在しない。高齢者には『認知症』をスクリーニング(ふるい分け)するための知能検査が別途開発されている。



posted by ESDV Words Labo at 08:23 | TrackBack(0) | ち:心理学キーワード | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

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