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2009年10月21日

[精神分析家の分析態度:フロイト的態度とフェレンツィ的態度]

精神分析家の分析態度:フロイト的態度とフェレンツィ的態度

S.フロイトは精神分析家の『基本的な分析態度』として、『自由連想と夢分析・禁欲原則・分析者の中立性(クライアントの鏡)』を上げている。

自由連想と夢分析……分析家が治療法として選択すべき中心的な技法。心に思い浮かぶこと(記憶・イメージ)は何でも遠慮せずに話すという『自由連想』、顕在夢の内容について分析しながら潜在夢のメッセージ(=無意識的願望)を明らかにしていく『夢分析』を技法として用いていく。

禁欲原則……精神分析のプロセスで、クライアントの無意識的願望を容易に満たしてはならないという原則で、クライアントの自我の強化(現実適応性の向上)や無意識の言語化に役立つと考えられている。

分析者の中立性……分析家の価値観や善悪の判断(倫理観)をクライアントに押し付けてはならないという原則であり、分析家は常に『クライアントの鏡』として機能するように中立的な態度・発言を持って精神分析に臨まなければならない。

一般的なカウンセリングではカール・ロジャーズのクライエント中心療法(来談者中心療法)に基づいて、『カウンセラーの基本的態度』として『自己一致・徹底的傾聴・共感的な理解・無条件の肯定的受容・純粋性』が上げられる。

精神分析における分析家の態度では、『治療契約・作業同盟に基づく治療構造』を重視して禁欲原則や中立性を守る『フロイト的な受動的態度』がスタンダードとされるが、フロイト的な態度の弱点として『共感性・能動性・支持的態度の不足』がある。

そのため、分析家の態度に『共感的な理解・能動的なアプローチ・支持的な雰囲気』を押し出したフェレンツィ的態度も生まれることになり、現在では精神分析(精神分析的療法)でもカウンセリングと同じく『共感的な理解・積極的な受容』が重要視されるようになってきている。

一方で、古典的な精神分析の『分析者の中立性』にこだわる学派・分析者も存在する。そういった保守的な立場に立つ分析家の場合には、『禁欲原則』を守ってクライアントに対して安易に『支持・共感・理解の態度』を示さないほうが、クライアントの自我(環境適応力)の強化に役立つと考える。



posted by ESDV Words Labo at 09:54 | TrackBack(0) | せ:心理学キーワード | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

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