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2009年10月31日

[痛風(gout)の症状・原因・治療]

痛風(gout)の症状・原因・治療

“痛風(gout)”は血液中の尿酸値の上昇によって発症する病気であり、関節部分の激しい痛みや腫れ、変形などの症状が出てくる。痛風は『栄養状態の偏り・尿酸の過剰産生と蓄積』によって起こる病気なので、かつては『贅沢病・飽食の時代の病気』と言われていた。しかし、先進国の食生活が『欧米化(肉食による高タンパク質のメニュー・糖分摂取の増加)』したことにより、特別に贅沢な食事をしていなくても痛風を発症する恐れが出てきた。

江戸時代以前の日本には『痛風患者』の存在はほとんど無かったとされているが、食生活の欧米化やストレス社会の到来を受けて戦後の日本でも痛風患者は増えてきた。現在、痛風の患者数は50〜70万人以上とも推定されており、それほど珍しい病気ではなくなっている。痛風の原因はさまざまだが、最も多い発症原因としては『動物性タンパク質の摂取量の増加・飲酒量(プリン体)の増加・運動量の減少・心理社会的ストレスの増加』があり、基本的には高尿酸血症によって引き起こされる病気である。

『痛風の病名の由来』は、関節の痛みが風が吹くかのように全身を移動していくということ、あるいは、風が吹くだけでも耐えられない激痛が関節に走るということにあり、『通風発作』が起こると痛みのために歩行困難になることも多い。痛風は『関節の炎症・痛みの症状』だけではなく、痛風が悪化してくると『尿路結石・腎障害・糖尿病・高血圧症』などの合併症(内臓障害)を併発することも多いので注意が必要である。

痛風の関節炎は、関節内に析出された『尿酸の結晶』に対する炎症反応であり、『痛風発作』と呼ばれる急性の激しい痛みを伴う発作は『足の関節(親指部分)』などに出てきやすい。

血中の尿酸が増加することにより、関節部分に『尿酸塩(にょうさんえん)』という物質が蓄積して、この尿酸塩を白血球が攻撃することによって激しい痛みが発生するのである。痛風発作の痛みは発作を繰り返すたびに激しくなっていくが、その痛みのレベルは骨折に相当するとも言われ、大半の患者は『耐えることができない痛み・少しも動かすことができないほどの痛み』を訴える。

『尿酸』とは、核酸の構成成分である『プリン体』が肝臓で代謝されて生じる物質なので、プリン体が多く含まれる肉類・魚類・ビール(アルコール類)などの高カロリー食を過剰に摂取することで、痛風の発症リスクは高まってしまう。

飲酒量が多いということは痛風のリスクファクターであるが、ワインはプリン体をほとんど産生しないので痛風の原因とはならず、ビールと蒸留酒の過剰摂取が痛風の原因になることがある。高尿酸血症の診断基準は、尿酸の血中濃度が『7mg/dl超』であるが、高尿酸血症があっても痛風の症状がでない人は多くおり、遺伝要因と高尿酸血症が重複することによって痛風が発症すると考えられている。

痛風患者の9割以上が男性であり、女性が痛風を発症するリスクは一般的にかなり低いが、閉経後の女性ホルモンレベルの低下により痛風リスクが若干上がることはある。通風の治療は薬物療法では、インドメタシンなどの“NSAIDs(非ステロイド系抗炎症・鎮痛剤)”を用いることが多いが、最近ではNSAIDsよりも先に、強い消炎鎮痛効果のある“ステロイド剤(副腎皮質ホルモン)”を処方することも多い。

痛風発作が発症すると『食事療法・運動療法』だけでは痛風を改善することは難しいが、『肉類の高カロリー食を避ける・アルコールをなるべく摂取しない・毎日の適度な運動習慣をつくる・利尿作用のある緑茶、紅茶、コーヒー等を摂取して排尿量を増やす』というのは痛風の予防・改善に有効な対処法である。痛風発作が発症してから1ヶ月間は、痛風発作を引き起こす恐れがあるので『尿酸値を下げる薬』は処方しない。



posted by ESDV Words Labo at 08:34 | TrackBack(0) | つ:心理学キーワード | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

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