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2009年10月31日

[治療的カウンセリングと助言的カウンセリング]

治療的カウンセリングと助言的カウンセリング

カウンセリングには大きく分けて、『調査的カウンセリング・助言的カウンセリング・治療的カウンセリング』という3つの目的を達成しようとするカウンセリングがある。“調査的カウンセリング”とは、クライアントの心理状態や生活状態、人間関係、成育歴などの情報を収集することを目的としたカウンセリングであり、『質問紙法・投影法・インタビュー』といった心理アセスメントをメインにしてカウンセリングを行っていく。調査的カウンセリングは、精神医学の分野では患者の診断名を判断するための『診断的面接』と呼ばれることもある。

“助言的カウンセリング”とは、内面的な問題や過去の心的外傷をできるだけ取り扱わずに、『クライアントが求める知識・情報・対処法』のみを的確なアドバイスとして伝えるためのカウンセリングである。助言的カウンセリングは、『不安感・抑うつ感・焦燥感・強迫観念・対人緊張・トラウマ』などの精神症状(病的な心理状態)を改善するためには余り役に立たないことが多いが、『進路相談・学業の指導・生活指導・人生相談・仕事のやり方の教育』などではクライアントが必要とする知識・情報を与えることによって問題の解決が促進することも多い。

“治療的カウンセリング”とは、クライアントの内面的な問題や情緒的な葛藤、過去の記憶・情動にまつわる苦痛などを改善するために実施する心理臨床のカウンセリングのことである。

代表的な治療的カウンセリングとしては、カール・ロジャーズが創始したラポール(相互的な信頼感)に基づく『クライエント中心療法(来談者中心療法)』があり、共感的な理解と徹底的な傾聴をベースにしながらクライアントの問題解決や症状の回復を進めていくのである。精神疾患に対するカウンセリングや心理的苦悩を改善するためのカウンセリングの多くは、この治療的カウンセリングに分類されることになる。

クライエント中心療法に限定せず、認知行動療法、認知療法(論理療法)、精神分析療法、交流分析、ゲシュタルト療法、実存療法、イメージ療法なども治療的カウンセリングに含まれる。治療的カウンセリングの目的は、『症状の改善・問題の解決という実際的レベル』『人格の成熟・精神の成長という内面的レベル』の2つがあり、ロジャーズのクライアント中心療法では『実現傾向の促進(潜在的可能性の開発)』による人間的な成長(ありのままの自己を受容する自己一致)が究極の目標とされている。



posted by ESDV Words Labo at 09:31 | TrackBack(0) | ち:心理学キーワード | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

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