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2010年05月04日

[テスト・バッテリー(test battery)と心理検査]

テスト・バッテリー(test battery)と心理検査

臨床心理学の心理検査(心理テスト)には、『知能検査・性格検査(パーソナリティ検査)・発達検査』の分類があり、それぞれの心理検査にはビネー式知能検査やウェクスラー式知能検査、ロールシャッハテスト、TAT、MMPI、ユングのタイプ論の性格テストなど様々な種類の心理測定尺度(心理評価尺度)がある。心理テストを用いて、クライアントの心理状態や性格構造、精神疾患をより適確に検査しようとする臨床的行為を『心理アセスメント』と呼ぶ。

心理検査は特定の目的を達成したり、必要なデータを取得するために、1種類だけの心理テストが実施されることもあるが、被検者の複雑な性格や知能、精神病理などを理解するために複数の心理テストを組み合わせて実施することも少なくない。このように被検者(クライアント)の心理状態や知能発達水準、精神疾患の可能性などをより正確に判定するために、複数の心理テストを組み合わせることを『テスト・バッテリー(test battery)』という。

幾つかの心理テストを併用してテスト・バッテリーを組む時には、検査することができる心理状態の水準(深さ)が異なるとされる『質問紙法(questionnaire)』『投影法(projective method)』が組み合わされることが多いが、こういったテスト・バッテリーの組み合わせ方には、『精神分析の精神構造論(意識−前意識−無意識の三層構造)』が影響している。

選択方式の質問項目(質問文)に応えていく心理テストが『質問紙法』であり、一般的な心理テストの多くは質問紙法で実施される。質問紙法は表層的な分かりやすい人格構造や心理状態を調べるのに適した心理検査とされるが、言語機能(言語の理解力・読解力)が十分に発達していない乳幼児期の子どもには適用することが難しいという問題もある。投影法は深層心理の感情や思考、病理性が投影されやすいとされる心理テストであり、比較的深い水準の心理内容や人格特性を判定できるとされている。

網羅的・臨床的な質問紙法の性格テストであるMMPI(ミネソタ多面人格目録)やY-G性格検査(矢田部・ギルフォード性格検査)と、ロールシャッハテストやSCT(文章完成テスト)、TAT(主題統覚検査)などの投影法の心理テストを組み合わせるテスト・バッテリーが比較的よく見られる。

当然、複数の異なる質問紙法を組み合わせて、クライアントのうつ病の状態と一般的な性格特性について調べてみたり、対人関係のパターンと家庭的価値観の内容を合わせて調べてみたりといったテスト・バッテリーの組み方も考えられる。心理テストの結果についての重回帰分析を利用して、テスト・バッテリーを組むような統計的手法もある。



posted by ESDV Words Labo at 03:27 | TrackBack(0) | て:心理学キーワード | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

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