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2010年05月17日

[カウンセリングのリフレーミング(reframing)とデフレーミング(deframing)]

カウンセリングのリフレーミング(reframing)とデフレーミング(deframing)

カウンセリング用語として、物事や他者、コミュニケーションをある知的枠組みや特定の前提知識から見ることを『フレーミング(flaming)』という。人間は通常、物事や世界、コミュニケーションについて考えたり感じたりする時には、自分の知識や経験に基づいて形成された『フレーム(枠組み)』を通して考えたり感じたりしている。

問題事象や人間関係をフレーミングするということは、『特定の枠組み(固定観念・判断基準・常識性)』を通してそれらの問題や関係を解釈するということであり、カウンセリングの心的過程はこのフレーミングを自由自在に切り替えることで効果的に進むという側面がある。物事を見る視点や立場、価値観などのフレームを切り替えることを『リフレーミング(reframing)』といい、カウンセリングではクライアントの固定的な考え方や偏向した感情表現を改善させるためにリフレーミングの技法を用いることが少なくない。

リフレーミングは物事を見たり考えたりする『フレーム(枠組み)』を、自己否定的(悲観的)なものから自己肯定的(楽観的)なものへと切り替えることで、気分・感情・行動パターンを適切に改善していくので、認知行動療法や論理療法の治療機序にもつながる技法である。物事をポジティブな視点で捉えようとする『リフレーミング』の前段階において、物事や状況の客観的事実だけを取り出そうとする『デフレーミング(deframing)』という技法もある。デフレーミングというのは『枠組みを外してしまう』という意味である。

例えば、うつ病のクライアントがカウンセリングを受けていて、『私は仕事ができず社会的な貢献が何もできないので、生きている意味がない』と自己嫌悪しているような状況がある時、このクライアントは『仕事をしている人間にしか生きる意味がない』という固定的・常識的なフレーム(枠組み)に囚われることで、より抑うつ的な暗い気分になっていると考えることができる。

このクライアントの言葉に対してデフレーミングすると、『あなたは今、仕事ができない状態にあるんですね』という客観的事実だけを取り出す返答をすることになる。更に、クライアントの言葉をリフレーミングすると、『仕事ができないとしても、仕事をしない時間にあなたにしか出来ない体験や活動もあるのではないですか?仕事をしている人間だけに生きている価値があるというのは、絶対的な価値判断とは言えないのではないですか?』という“今までのフレーム”とは異なる“ポジティブなフレーム(新たな視点)”を提供することになる。

カウンセリングでデフレーミングとリフレーミングを適切に用いることで、今までそのクライアントが自分の力では気づけなかった『新たな物事の見方・適応的な価値観・ポジティブな視点』に気づきやすくなってくるのである。リフレーミングとは自分の固定観念や偏った認知を修正するための技法であり、『新たな気づき・適応的な認知』を手に入れることを目標にしているのである。



posted by ESDV Words Labo at 09:47 | TrackBack(0) | て:心理学キーワード | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

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