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2010年07月10日

[特性因子理論(trait-factor theory)]

特性因子理論(trait-factor theory)

性格心理学の基本的な性格理論として、『類型論・タイプ論』と『特性因子理論』の二つがある。C.G.ユングのタイプ論やE.クレッチマーの体型性格理論、シェルドンの発生的類型論が類型論(type theory)の代表であり、類型論というのは『典型的な特徴・個性を明確に示すタイプ』を分類することによって人間の複雑な性格を直観的・全体的に理解しようとするものである。科学的根拠が十分にない血液型性格診断や占星術による性格分類なども、類型論的な人間理解に基づいている。

『特性因子論(trait-factor theory)』というのは、人間の性格を観察可能な『特性・属性』の集まりとして理解しようとする立場であり、『直観的・経験的な類型論』よりも正確で詳細な性格理論を構築することができる。特性(trait)は『知性・適性・情緒気分・興味関心・価値観・適応力』などの各分野で安定的に見られる行動・反応の傾向性のことであり、特性は客観的な行動・反応として観察することができる。

類型論の長所は『全体的・直観的・経験的な性格理解』を簡単にできるということであり、特性因子理論の長所は『観察可能な特性に基づくより客観的な性格理解』に近づけるということであるが、特性因子理論は複数の特性の集まりとして性格を理解するので、直感的にその人がどういった性格の人なのかを理解することが難しくなる。『因子(factor)』というのは表面的な特性の背後にある本質的な能力・個性のことであり、二つ以上の特性の背後にある共通要因として『因子』が抽出されることもある。

類型論では全ての人がどれかのタイプに当てはめられるので、例外なく人間の性格をステロタイプの明晰さ(分かりやすさ)の下に理解することができるが、一方で人間の性格構造や心的特性の複雑性・個別性を見失いやすくなるという欠点がある。特性因子理論は心理アセスメント(心理テスト)を用いたカウンセリングの基礎理論として用いられることも多いが、その代表的な研究者として心理学者のR.B.キャッテルやH.J.アイゼンクが知られている。特性と因子の結びつきを検証する研究法として『因子分析法』がある。



posted by ESDV Words Labo at 05:08 | TrackBack(0) | と:心理学キーワード | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

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