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2010年07月22日

[ドクターショッピング(doctor shopping)]

ドクターショッピング(doctor shopping)

ドクターショッピング(doctor shopping)とは医師の『診察・診断・治療の選択・説明』などを信用することができず、次から次に相談をする病院(医師)を変える行動を意味する。医師の診療・説明を『通常の買い物(ショッピング)』と同じような頻度で次々と利用することから、ドクターショッピングと呼ばれる。

ドクターショッピングを引き起こす心理は、『客観的現実からの逃避・否認』と関係しており、自分が受け容れたくない『医師の診断結果・治療方針』を否定するために、別の医師の異なる見解を求め続けるのである。

実際には身体の異常や病気の兆候が無いにも関わらず、自分が深刻な病気になっているのではないかと疑う『心気症(ヒポコンドリー)』によってドクターショッピングが行われることもあるが、このケースでは『あなたは胃ガン・心疾患(血管障害)・白血病です』というような重い病気の確定診断が出ることを強く恐れている。

ヒポコンドリー患者は致命的疾患を強く恐れてはいるが、自分では『深刻な病気を発症しているはず・死ぬような重い病気になっていそうだ』という妄想的な確信があるので、幾ら医師が検査の結果、何の異常もないことを伝えてもなかなか納得できない。

そして、更に他の医師の検査や診断を求めることになるのである。自分の子どもに先天的障害や知的障害、発達障害、染色体異常(ダウン症)があることが分かった時にも『逃避・否認・抑圧』などの自我防衛機制が働きやすくなり、ドクターショッピングを行う親が増えてくる傾向がある。

ドクターショッピングは複数の医師の所見や診断を聞いて慎重な判断を下す『セカンド・オピニオン』とは区別されるが、セカンド・オピニオンは医師の意見を頭ごなしに信用しないから他の病院に相談に行くのではなく、病気の診断や鑑別にはっきりしないところがあるから他の医師の意見を念のために求めるという性質の行為である。

どちらも『複数の医師の診断結果を得たい』という心理状態には共通性があるが、セカンド・オピニオンは『正確な間違いのない診断』を求めており、ドクターショッピングは『自分が聞きたい医師の意見や診断』を求めているところに特徴がある。

不経済でナンセンスなドクターショッピングを辞めさせるには『医師と患者の信頼関係の再建』が何より大切であるが、患者自身が自分の悩みや不安、恐れの内容にゆっくりと気づいていけるようにカウンセリングで心理的なケアを行うことにも効果がある。医師やカウンセラーは、患者の不安で落ち着かない心理状態に共感的に寄り添うことが必要である。その上で、患者の持っている『不信感・不安感』を段階的に癒して、『(本人が認めたくない)客観的な現実』に直面させていかなければならない。



ラベル:医学 医師 心気症
posted by ESDV Words Labo at 09:31 | TrackBack(0) | と:心理学キーワード | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

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