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2010年07月22日

[ゲシュタルト療法のトップドッグ(top dog)とアンダードッグ(under dog)]

ゲシュタルト療法のトップドッグ(top dog)とアンダードッグ(under dog)

フリッツ・パールズとローラ・パールズの夫妻が開発したゲシュタルト療法(Gestart therapy)では、『今・ここの原則』を前提として各種のリアリティのある感情体験やロールプレイ(役割演技)を実施していくことになる。自分の心理的問題や悩みと関係している『他者』の役割を演じてみたり、自分自身の内的世界にある『特定の要素・属性』だけを取り出して演じてみたりする。

ゲシュタルト療法で実施するロールプレイは、自分と関係者(家族・友達・恋人・先生など)の間で行われるコミュニケーションを再現するという『対話ゲーム(games of dialogue)』の形式で行われることが多い。対話ゲームの効果を最大限発揮するために重要なポイントは、それぞれの役割・人物に本気で成りきって発言してみること、そのロールプレイの会話によって生じる感情体験・身体感覚の内容をゆっくりと味わってみることである。

対話ゲームでは『自分のパーソナリティの両極端な要素』に気づくことによって、その二つの対照的(両極)な要素や特徴の間で対話をさせることがあるが、その時に用いられるのが『アンダードッグ(under dog)』『トップドッグ(top dog)』という概念である。

自分の人格構造や行動パターンにある両極端な二つの要素に気づくことを『スプリット(両極端な分裂)』といい、スプリットすることによって様々な対話ゲームのロールプレイの組み合わせを考えられるようになる。

アンダードッグというのは『負け犬・劣等者』という意味であり、自分自身の性格的な短所や精神状態の弱さ、人間関係でつらい思いをしやすい側面などのことである。トップドッグというのは『勝ち犬・優越者』という意味であり、自分自身の性格的な長所や精神状態の強さ、人間関係が円滑に進んでいる時などのことである。

クライアントにアンダードッグやトップドッグになり切ってもらって自己紹介・会話をしていくと、『クライアントの性格的な特徴』を構造的に把握しやすくなり、『今・ここからの自分』がどのような行動や態度、発言を改善していけば良いのかが分かってくるのである。

自分にとって重要な他者になり切ったり、自分の持っている特徴(属性)に対する自己洞察を深めていくことで、カタルシス(感情浄化)やアウェアネス(気づき)といったカウンセリング効果を得ることができる。自分の人格的な長所を伸ばして短所を改善するための『新たな気づき・本質的な自己洞察』を得ることがゲシュタルト療法の目的の一つであり、自分の率直な感情・感覚と向き合うことで人格全体の統合性も高まっていくことになる。



posted by ESDV Words Labo at 10:08 | TrackBack(0) | と:心理学キーワード | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

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