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2010年09月02日

[ソーシャル・トリートメント(social treatment)と社会福祉のケースワーク]

ソーシャル・トリートメント(social treatment)と社会福祉のケースワーク

社会福祉分野で実施されるソーシャル・トリートメント(social treatment)とは、生活困窮者や心身障害者などの事例を個別的に支援するケースワークの処遇計画である。社会福祉制度や生活保護の適用を必要とする社会的弱者の個別事例に合わせて、『問題解決・症状改善・心身の回復』を目的にしたケアプランなどを立て、直接的に支援するのがソーシャル・トリートメントである。

社会福祉制度を活用した支援を段階別に考えると、『インテーク面接(初回面接)・スタディ(生活状況や健康状態の調査)・ケースワーク診断(支援方法の選択)』に続く最後のケアプラン作成の段階がソーシャル・トリートメントである。社会福祉事業や制度的支援の実践を担当する『ケースワーカー(社会活動家・福祉担当の職員)』は、直接支援か間接支援かによって生活困窮者や社会的弱者を効果的に支援していくことになるが、ソーシャル・トリートメントはその具体的な支援法の計画立案のプロセスのことである。

ソーシャルワーク(社会福祉領域)には『教育支援・医療介護・保健福祉・障害者支援・児童福祉・産業福祉・老人福祉・司法矯正』など様々な分野が細分化してあるが、ケースワーカーが実施する『直接支援(直接療法)』というのは、クライアントである生活困窮者自身が自分で問題解決できるような形でバックアップしていく支援法のことである。

それに対して、『間接支援(間接療法)』というのは、クライアントの自助努力や社会的自立を促進しつつも、『福祉制度・福祉施設・対人援助・直接給付(生活保護)』などを必要に応じて利用しながら問題解決を支援するという支援法である。社会一般でイメージされているソーシャルワークの福祉活動というのは、どちらかというと『間接支援(間接療法)』のほうに近く、ケースワークによる環境調整や生活支援の多くは間接支援によって実施されることになる。

クライアントが抱えている問題の原因には、クライアントの性格傾向や意欲低下、心身の病気(障害)などの『個人的要因』だけではなくて、周囲の人間関係や生活環境、雇用情勢、ストレス状況などの『環境的要因』もあるので、個人的要因を改善しようとする直接支援だけでは十分に生活面・精神面の自立を促進できないこともある。

インテーク面接を終えた後のソーシャル・トリートメントの段階は、一般的に『安定段階(問題点の整理と感情の安定)』から始まって、『洞察段階(自分の状況や対処法の深い洞察)』を経て、『復帰段階(社会的自立や実際的対処の実行)』へとつながっていく。復帰段階を経たからといって急速に生活困窮者の問題が解決に向かうわけではなくて、その後に適切なフォローアップ(再度の支援)を状況に応じて行っていく必要がでてくる。



posted by ESDV Words Labo at 03:36 | TrackBack(0) | と:心理学キーワード | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

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