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2010年09月28日

[乳幼児心理学(infant psychology)]

乳幼児心理学(infant psychology)

乳幼児心理学(infant psychology)は、乳児期から幼児期にある人の精神発達(発達課題)や社会適応、心身機能を研究対象とする発達心理学の一分野である。乳児期とは生後4週間の新生児期も含めた『0歳〜1歳半』の時期のことであり、幼児期とは『1歳半〜5歳頃』の時期のことである。幼児期は更に1歳半〜3歳頃の『幼児期前期』と3、4歳頃〜5歳頃までの『幼児期後期』に分類されることがある。

A.ポルトマンの生理的早産の概念では、人間の乳児(新生児)は極めて無力で依存的な存在として定義されているが、最近の研究では乳児は生理的・動物的存在として受け身な生活をしているだけではなく、自己の安心と適応を求めて『母親・外界』に積極的な関わりをしていることが分かっている。精神分析や発達心理学では、乳幼児心理学の対象となる『乳児期の発達段階』を指して、『発達早期』という呼び方をすることもある。

発達早期の乳幼児の心理状態・精神機能を研究する場合には、『母子関係の観察・分析』が必要となってくるが、発達早期の母子関係に重点を置いた乳幼児心理学の概念には、ジョン・ボウルビィの愛着(アタッチメント)メラニー・クラインの無意識的幻想(妄想―分裂ポジション)などがある。乳幼児の健全な心身発達に欠かせない要素として、母親のスキンシップや愛情のある関わりがあり、多種多様な刺激・応答を与えて上げることで子どもの感情・信頼が順調に発達しやすくなるのである。

クライエント中心療法を開発したカール・ロジャーズ(Carl Rogers)は人間の本性的な傾向として、成長・適応・健康・社会化へと向かう『実現傾向』を仮定したが、乳幼児心理学の研究では、乳幼児の自発的な適応行動や主体的な母親との関係構築によってその実現傾向が間接的に確認されている。乳幼児心理学は『生涯発達心理学』の一部を担う学問分野であるが、乳幼児期の母子関係や生活体験、情緒的刺激が、その後の人間の精神発達・社会適応にどのような影響を与えるのかを調査することが大きな課題となっている。



posted by ESDV Words Labo at 07:39 | TrackBack(0) | に:心理学キーワード | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

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