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2006年04月20日

[アセスメント(assessment),心理アセスメント(psychological assessment)]

アセスメント(assessment),心理アセスメント(psychological assessment)

アセスメント(assessment)とは、『検査・査定・評価』のことであり、環境汚染や公害問題の程度を査定する環境アセスメント、心理的問題や精神障害の分類と原因、対処法を評価する心理アセスメントなどがある。

心理学の分野でいうアセスメントとは、臨床心理学の主要領域である心理アセスメントのことを言い、心理アセスメントは大きく分けて知能検査性格検査(人格検査)に分けられる。

パーソナリティ(人格構造と性格特性)を客観的に査定し、知能水準を相対的に評価する心理アセスメントには、無意識水準の心理検査を実施できるとする『投影法(Projective Method)』と意識水準の心理検査を質問方式で行う『質問紙法(Questionnaire)』とがある。その他の心理検査として、内田・クレペリン精神作業検査のように単純な作業の遂行成績を見る『作業検査法』などがある。

クライエントの心理状態・問題内容・人格構造を多面的に評価する心理アセスメントでは、『心理検査・面接法・観察法』を適切に組み合わせてクライエントの総合的理解を推し進めていくことになる。精神医学的な診断・対処・治療を検討することも広義のアセスメントに含める場合もあるが、精神障害の公的な病名診断は日本の法制では医師にしか出来ない。臨床心理学の研究分野である異常心理学では、基本的な精神障害の分類と症状、診断基準を学ぶこともあり、精神病理学との知識面での違いは余りなくなってきている。

投影法と質問紙法などを組み合わせて実施することを『テスト・バッテリー』といい、実際にクライエントに適用する心理検査を組み合わせることを『バッテリーを組む』と表現することがある。

テスト・バッテリーを組んで心理アセスメントを実施する目的は、『クライエントの心理状態・性格特性・生活環境・問題内容・精神障害をより良く理解すること』である。そして、『心理検査で測定した問題内容・性格傾向・精神障害を参考にして、そのクライエントに最も適した心理療法(カウンセリング)の技法を決定すること』が目的である。

つまり、クライエントの全人的理解を促進する参考データとして検査結果を用い、クライエントの問題解決・症状改善というクライエントの利益に貢献する目的を持ってアセスメントを行うのである。

無意識水準の心理内容を査定する投影法には、『ロールシャッハテスト・バウムテスト(描画検査)・TAT(主題統覚検査)』などがある。ロールシャッハテストやTATでは、多様な解釈が成り立つ曖昧な図形や絵画を見せて、どういった反応をクライエントが取るかを観察し、各種の評価尺度に基づいて心理内容や病態水準の査定を行うことが出来ると考えられている。

常識的な質問項目を準備して多肢選択式で回答させるような『質問紙法』には、非常に多くの種類があり、妥当性と信頼性を測定しながら客観的査定が可能な質問紙作成の努力が重ねられている。MMPI(ミネソタ多面人格目録)Y-G性格検査(矢田部・ギルフォード性格検査)、交流分析のエゴグラムなどがよく知られた信頼性と妥当性の高い質問紙法である。

質問紙法は、自分で心的過程を観察できる意識水準の心理内容を測定するものであり、前意識水準の心理内容を測定する心理アセスメントとしては、途中で途切れた文章を自由な言葉を補って完成させる『SCT(文書完成法)』などがある。

『投影法』の最大の特徴は、曖昧で漠然とした図形を眺めてクライエントの自由反応を観察することにあり、この条件下では「退行」や「投射」という精神分析の自我防衛機制が発動しやすくなり、日常生活で見せない深層的な心理特性や病理傾向を明らかにしやすくなると考えられる。



posted by ESDV Words Labo at 03:50 | TrackBack(0) | あ:心理学キーワード | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

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