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2006年04月20日

[アタッチメント(attachment)]

アタッチメント(attachment)

アタッチメント(attachment)とは、乳幼児期に形成される『愛着=情緒的な深い結びつき』のことである。特定の親密な養育者と乳幼児の間で、アタッチメントは形成され乳幼児の安心感や信頼感の源泉となる。

乳幼児がアタッチメントを取り結ぶ特定の相手とは、多くの場合、乳幼児の身近にいて懸命に食事や排泄の世話をして、優しい遊び相手にもなってくれる母親である。特に、乳児の場合、自分の発信行動であるバブリング(喃語)や微笑み、泣き叫びに対してタイミングよく適切に反応してくれる養育者に対して、親密なアタッチメントを形成する。

アタッチメントは、乳児や幼児の心理的安定感の基盤となり、母親のように自分に特別な保護・愛情を与えてくれるアタッチメントの対象は『子どもの安全基地』としての役割を果たす。2〜5歳くらいの幼児期には、まだ完全に母親との心理的分離が出来ておらず、母親から長時間離れて行動していると分離不安が芽生えてくる。

その為、乳児期から幼児期までは、母親を安全基地として外部世界の探索行動を開始することになる。赤ちゃんや幼児は、母親と離れている時間が長くなって不安になったり、見知らぬ他者が多くいる環境で不安になったりした時には、安全基地である母親のところへと戻っていき安心感や勇気の心理的エネルギーを補充して貰う。

乳児期から老年期までの発達課題を多面的(心理学・社会文化・生物学)に定義した発達心理学者ハヴィガースト(R.J.Havighurst)は、乳幼児期の発達課題をうまく達成していく為には、母子間(重要な養育者と子どもの間)のアタッチメント形成が欠かせないと考えた。

ハヴィガーストが、母子間のアタッチメントを基盤にして達成していく乳児期の発達課題をしたのは『離乳と固形食の開始・歩行の開始・トイレトレーニング・言語獲得』などであり、これらは母親(父親でも良い。子どもがアタッチメントを形成した大人)の愛情ある接触と支援がないとなかなか上手く習得することが出来ないと考えられた。

アタッチメントの対象と強度、外部環境へのストレス耐性(ストレス・トレランスを測定する心理学的な観察法としては、エインズワース(M.D.S.Ainsworth)の考案した『ストレンジ・シチュエーション・メソッド(strange situation method)』などがある。

これは、母親以外の他の大人と一緒に過ごす時間の長さによる乳幼児の行動の変化や不安の程度を測定したり、母親が目の前からいなくなってどのくらいの時間が経過すれば不安反応を示すのかを調査するものであり、母親とのアタッチメントの程度が強いほど不安反応を示す時間が短くなる。

アタッチメントの強すぎる子どもは、俗に『人見知りの激しい子』といわれ、母子分離不安が強くなりやすい傾向がある。人見知りが余りに激しい場合には、母親以外との大人と接触する機会を増やしたり、同年代の子どもと遊ぶ時間を増やしてあげると母子分離がうまく進みやすくなるし、母親の育児負担やストレスが緩和することにもなる。

posted by ESDV Words Labo at 04:56 | TrackBack(0) | あ:心理学キーワード | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

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