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2006年04月27日

[アートセラピー(art therapy)]

アートセラピー(art therapy)

アートセラピー(art therapy)とは芸術療法のことであり、絵画や彫刻、粘土細工といった芸術活動や造形行為を通して心理療法を行い、自己表現を促進していくことである。心理療法分野だけではなく、心身障害者のリハビリテーションや社会復帰の為のオリエンテーションとしてアートセラピーが活用されることもある。

アートセラピーでは、クライエントが好きな創作行為(芸術活動)を選択させ、脅威や不安のないリラックスできる環境で、自由に芸術作品を制作させるのが基本である。アートセラピーは、制作された造形物や作品の相対的評価を行うことが目的ではなく、自由な自己表現と自然な感情表出が目標となる。技術的な巧拙を他人と競ったり作品に対する批評をされることがないので、クライエントはのびのびと自分の表現したい内容を作品に表現することが出来る。

アートセラピーには、心理療法としてのカタルシス効果や自己洞察の役割があるのはもちろんのことだが、カウンセラー(心理臨床家)にとってのアートセラピーは、投影法(投映法)の心理アセスメントとしての意義を持っている

クライエントが作成した絵画や粘土細工、コラージュ(切り絵)には、作品数が多くなればなるほど一定の傾向性が現れやすくなり、無意識的な感情や記憶、衝動が反映されやすくなる。幼児期や児童期の子どもが書く人物画や家族画、バウムテストのような樹木には、子どもの家族関係や精神状態の内実が反映されやすく、他者への攻撃性や母親への愛情欲求などは特に創作作品から読み取りやすい。

アートセラピーの用語を初めて学術論文に使用したのは、1940年代に、肺結核患者の治療に当たっていたイギリスの医師A.ヒル(A.Hill)だったと言われるが、この段階でのアートセラピーは心理療法を明確に志向したものではなかった。

心理療法としてのアートセラピーを定義したのは、1961年にアートセラピーの機関誌を発刊したE.アルマン(E.Ulman)である。アルマンは、正常な人格構造の統合や病理性のある人格構造の再統合を促進する技法としてアートセラピーを定義した。

正式の心理療法の前段階で利用するインテイク(導入手段)としてのアートセラピーと、創作行為や造形活動そのものに治療効果や心理作用を認めるアートセラピーの2つの利用形態を考えることが出来る。

日本のアートセラピーと芸術療法の用語の違いは、所属する学会(学派)の違いを意味することもあり、日本芸術療法学会では「芸術療法」の用語を用い、家族画研究会では「アートセラピー」の用語を用いている。



posted by ESDV Words Labo at 06:00 | TrackBack(0) | あ:心理学キーワード | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

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