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2011年02月11日

[パストラル・カウンセリング(pastoral counseling)]

パストラル・カウンセリング(pastoral counseling)

キリスト教のプロテスタントの牧師によって実施されている個人カウンセリングやグループセラピー(グループカウンセリング)のことを『パストラル・カウンセリング(pastoral counseling)』と呼んでいる。パストラル・カウンセリングはカトリックの『懺悔・告解』の歴史とは異なるものであり、人間の原罪による罪深さを強調するのではなく、カウンセリング技法と宗教的博愛(慈愛)の融合による『支持・保証・指導・癒し』を与えていこうとするものである。

プロテスタントの牧師とクライアント(クリスチャン)が1対1で向き合うような個人カウンセリングの形式もあれば、牧師が複数のクライアントと向き合ってグループカウンセリング的な相互の話し合いを促進していくこともある。パストラル・カウンセリングは『教会カウンセリング・牧会カウンセリング』とも呼ばれているが、クリスチャンでもあるクライアントの宗教的信仰心も活用しながら、宗教的な儀礼の要素と臨床心理学的な理論の部分を上手く調和させている。

牧師は日曜日の朝の礼拝に集まってくる馴染みのキリスト教徒の顔を見渡しながら、『悩みごと・心配・不安・罪の意識・抑うつ感』などの心理的問題が無いかどうかを確認して、パストラル・カウンセリングの必要性があると感じたクライエントに対して、優しく抱擁感と宗教心を持って悩みがないかどうかを問いかけていったりする。プロテスタントであれば初めからいつも通う教会の牧師さんに対して『一定以上の敬愛・信頼・安心』を感じているので、カウンセリングに必須とされる相互的な信頼関係や安心感としてのラポールが形成されやすいという利点もある。

しかし、パストラル・カウンセリングの目的は通常の心理療法やカウンセリングとは異なっており、その共通点として『心理的な回復・気分的な癒し・人格構造の変容』があるとしても、パストラル・カウンセリングの究極的な目的は『霊的存在としての人間の成長・神との対話による信仰心の強化(神の愛の実感)』のほうにある。そのため。パストラル・カウンセリングでは『聖書・サクラメント(礼典)・祈り・信仰心』といった宗教的リソースを心理臨床的な作用メカニズムに取り入れており、基本的には一定以上のキリスト教への信仰・関心がないと大きな心理効果を得ることは難しい。

posted by ESDV Words Labo at 13:42 | TrackBack(0) | は:心理学キーワード | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

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