ウェブとブログの検索

カスタム検索





2011年09月07日

[ゲシュタルト療法の秘密探究ゲーム(I have a secret)]

ゲシュタルト療法の秘密探究ゲーム(I have a secret)

心理療法の一つであるゲシュタルト療法(Gestalt therapy)では、『今・ここの時点』で感じている感情・気分・考えに自分で気づいて体験する技法が重視されているが、そういった治療的意義を持つ感情・考えの意味を洞察するために『ゲーム』というロールプレイングが行われる。今・ここの原則を前提としてゲシュタルト療法で実施されるゲームには、『ホットシート(投影ゲーム)・トップドッグとアンダードッグ・スプリット法・未完の行為』などさまざまなものがあるが、秘密探究ゲームというのもゲシュタルト療法で行われるゲームの一つである。

カウンセリングや心理療法の面接場面では、『シャイネス(恥ずかしさ,羞恥心)・罪悪感・自己評価の低下・自尊感情の傷つき』などの感情を実際に体験することがあるが、人は往々にしてそういったネガティブな感情を、カウンセラーに対してさえも隠して秘密にしようとする。しかし、ネガティブな感情・気分を隠して『秘密』にすることは、問題解決を遅らせたり心理的問題の本質から目を逸らしたりする副作用・弊害も大きいので、ゲシュタルト療法ではその秘密内容を自己探求してカミングアウト(告白)するような『秘密探究ゲーム(I have a secret)』のロールプレイングが行われることがある。

『私は人に言えない秘密を持っている』という心理を掘り下げていくのが秘密探究ゲーム(I have a secret)であるが、このゲームにおけるカミングアウトは実際的な告白の形でも良いし、内面でリアルに告白する場面をイメージするような形でも良い。心理的問題を抱えていてカウンセリングや心理療法を受けるということ自体が、世間体・見栄の強く働く日本社会では『秘密の一部』になることがあるが、そこには羞恥心や自己評価の低下、普通でないと思われることへの抵抗がある。秘密探究ゲームではこういった羞恥心や自己評価(自尊心)の低下などに注意をフォーカスして、『なぜ自分はこういったネガティブな感情を感じてしまうのか・これらの感情は自分にとってどのような意味を持っているのか』という事を自己分析して納得したり対応方法を考えていく。

秘密探究ゲームを実施する時には、自分の秘密を共有していない相手にその秘密を話した場合に、その相手がどのような反応をしてどういった感想を抱くのかを想像させる『イメージ療法的なロールプレイ』を行うことが多い。そういったイメージ療法と合わせて、自分が持っている秘密がどれくらい恥ずかしくて情けないことなのかを誇張するだけ誇張してみる(誇張されたその羞恥心や罪悪感にも慣れて耐えられるようになる)という『誇張法』が実施されることもある。うつ病では過去に起こった出来事(体験)に対して後悔の念や罪悪感を抱くことが多いが、『秘密探究ゲーム(I have a secret)』のロールプレイを実施してその後悔・罪悪感に焦点を定めることで、自分がどうしてそこまで後悔したり罪悪感を感じなければならないのかの合理的な意味を考えることができ、次第にネガティブな感情が和らいできやすくなってくるのである。



posted by ESDV Words Labo at 10:59 | TrackBack(0) | け:心理学キーワード | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

この記事へのトラックバック