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2006年08月30日

[アレキサンダー・テクニーク(Alexander Technique)]

アレキサンダー・テクニーク(Alexander Technique)

オーストラリアの教師フレデリック・マシアス・アレキサンダー(Frederick Matthias Alexander, 1869-1955)が開発したアレキサンダー・テクニーク(Alexander Technique)は、身体の不必要な緊張を和らげて、過去に身につけた悪い姿勢の癖を矯正するボディ・セラピー(ボディ・ラーニング)である。アレキサンダー・テクニークは、日本のカウンセリングや臨床心理学では身体の適切な利用法と姿勢のあり方を学ぶ『姿勢術』として認識されている。

人間は心身の発達の過程で自分独自の姿勢や動作、行動のパターンを身につけていくが、自然なリラックスした姿勢を維持できなかったり、背筋が曲がった猫背の姿勢の癖をつけてしまったりすると心身の健康を保つことが難しくなる。長年に及ぶ姿勢の崩れが体の崩れにつながり、人生のバランス感覚の喪失にもつながってくるというのがF.M.アレキサンダーの基本的な人間観である。

長期間にわたって不適切で不自然な姿勢を取り続けていると、神経痛や腰痛、関節痛などの疼痛が起こってきたり、肩こりや筋肉痛などの症状が出てきたりするが、アレキサンダー・テクニークで子ども時代のような自然で自由な姿勢と身体の活用法を取り戻すことで、それらの苦痛な症状を緩和できるとする。

腰痛・関節炎・肩こり・坐骨神経痛などの慢性的な痛みや不快を伴う全身症状にアレキサンダー・テクニークは効果的とされるが、その治療機序は『自然かつ自由なリラックスした身体性の回復と気づき』にある。背筋をしっかりと伸ばして、顎を引いて首の力を抜いて自由に立つという極めて自然で無理のない姿勢を心がけるというのが基本である。日常の生活環境から受けるストレスの悪影響への対処法や疼痛を伴う身体疾患の予防法として有効であり、現代人が見失いがちな自分の身体の状態や姿勢への気づき(洞察)を深めるのにも役立つ。

アレキサンダー・テクニークは、通常、個人面接(個人レッスン)によってその技術や実際を指導されるが、理論的なテキストによる理解よりも実際的な実技指導による体験のほうが重要なボディ・ラーニングとしての特徴を持つ。身体と精神を調和させるアレキサンダー・テクニークは医学や心理療法の分野だけでなく、リハビリテーション医学やスポーツ医学の分野で『機能回復・能力開発・リハビリの補助・リラクセーション』を目的として活用されている。

言語的コミュニケーションでは対応の難しい関節炎・腰痛・肩こり・神経痛などに特に有効な技法であり、身体の筋肉や骨格の過度の緊張(ゆがみ)を和らげて、長い間に染み付いた悪い姿勢と動作の癖を矯正する作用によって治療効果をもたらす。『姿勢・身体・精神・人間性』といったそれぞれ別個の領域にあると思われやすいものの相互作用を上手く利用した技法であり、『身体の歪み(緊張)』に気づくことが『精神の異常(問題)』の気づきにつながるというところも重要なポイントである。

ラベル:心理療法
posted by ESDV Words Labo at 04:21 | TrackBack(0) | あ:心理学キーワード | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

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