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2012年02月28日

[交流分析の風刺的交流(satirical transaction)]

交流分析の風刺的交流(satirical transaction)

アメリカの精神科医エリック・バーン(Eric Berne,1910-1970)が開発したオリジナルの交流分析には『風刺的交流(satirical transaction)』というコミュニケーションはない。風刺的交流(satirical transaction)は皮肉的交流とも呼ばれるが、日本版の交流分析で分類されているコミュニケーションの一形態である。

元々の交流分析ではゲームとも呼ばれる『裏面交流』に似た部分もあるが、裏面交流とは他者をコントロールするために『建前(タテマエ)の言動』『本音(ホンネ)の感情』とが食い違ってしまったコミュニケーションのことである。裏面交流として行われるゲームとは『最後には嫌な気分になるパターン化したコミュニケーション』であり、この嫌な気分や不快な感情を引き起こす言動のことを『ラケット(racket)』と呼んだりもする。

交流分析のゲーム(game)は、ラケット感情(不快な感情)を経験させられる『決まりきった対人関係のパターン』であり、ゲームには『キックミー,仲間割れ,粗探し,あなたのため、精神療法,大騒ぎ』などの様々な種類があることが知られている。『風刺的交流』というのは、自分の本当の感情や考え、希望を直接的に表現することができないために、婉曲的に遠まわしにその気持ちや考えを伝えようとするコミュニケーションのことであり、その『婉曲的・間接的な遠まわしのメッセージ』が誤解やトラブルの原因になってしまうことがある。

例えば、『自分の本心・真意』とは全く異なる社交辞令(お世辞)を言ってみたりすること、とりあえず相手の服装や髪型、雰囲気などをまずは褒めてみることなども、風刺的交流の一種である。相手の問題点や欠点などを直接的に指摘することができないので、遠まわしな『ほのめかし・間接的な指摘』をするというのも風刺的交流のタイプに当てはまる。こういった風刺的交流は、人間関係の潤滑油として機能することもあるので必ずしも『悪い結果』ばかりにつながるわけではないのだが、『自分の本心・真意』を読み取られることで人間関係のトラブルが起こってしまうこともある。

交流分析のカウンセリングでは、風刺的交流も含めた裏面交流(ゲーム的なやり取り)を分析しながら、『クライエントの隠された真意・本音』をそれとなく語らせていくことで、カタルシス(感情浄化)や自己受容のカウンセリング効果を自然に得ることができることも多い。



posted by ESDV Words Labo at 08:02 | TrackBack(0) | こ:心理学キーワード | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

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