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2012年02月28日

[オペラント条件づけのフェイディング(fading)とプロンプティング(pronpting)]

オペラント条件づけのフェイディング(fading)とプロンプティング(pronpting)

行動主義心理学(行動科学)の『オペラント条件づけ(operant conditioning)』は、E. L.ソーンダイクの試行錯誤学習の実験から始まり、C.L.ハルやB.F.スキナーによって法則化(定式化)された条件づけである。レスポンデント条件づけ(古典的条件づけ)は、I.P.パブロフの『パブロフの犬の実験(ベルの音の条件刺激で唾液分泌の条件反応が起こるようにした実験)』で知られるように、『条件刺激に対する条件反応(条件反射)』を形成する条件づけのことであるが、オペラント条件づけは『強化子』を用いた条件づけである。

オペラント(operant)とは『自発的』という意味であり、オペラント条件づけは特定の行動の後に『正の強化子(報酬となる刺激)』『負の強化子(罰則となる刺激)』を与えることで、その行動の生起頻度を変化させる条件づけのことである。通常、正の強化子を与えられるとその行動の生起頻度は増加し(これを強化という)、負の強化子を与えられるとその行動の生起頻度は減少する(これを弱化という)。正の強化子は『好子(強化刺激)』、負の強化子は『嫌子(嫌悪刺激)』という風に呼ばれることもある。

こういった強化と弱化を組み合わせて、目的行動の頻度を調整する一連の手続きのことを『プロンプティング(pronpting)』と呼んでいるが、このプロンプティングは心理療法としての行動療法にも多く応用されている。オペラント条件づけとは、強化子による行動の生起頻度の変化という『行動随伴性(behavior contingency)』を応用した条件づけであるが、その行動随伴性は以下の4つに分類される。

1.好子の提示による強化(正の強化)

2.好子の消失による弱化(負の弱化)

3.嫌子の提示による弱化(正の弱化)

4.嫌子の消失による強化(負の強化)

更に、『好子(報酬の刺激)』と『嫌子(罰の刺激)』の強化子を提示したり消失させたりしなくても、特定の行動が持続的に成立するようにしていく取り組みのことを『フェイディング(fading)』といい、行動療法や学習行動ではこのフェイディングによって最終的な適応行動(学習成果)を獲得することができるようになるのである。

フェイディングは自転車に乗る練習に例えれば、『補助輪のついた自転車での練習』から『人の手で後ろを支えてもらった自転車での練習』への変化、そして、『自分の力だけで自転車に乗ることの成功』として理解することができる。誰かが必要に応じて『強化子(報酬・罰)』を与えて援助して上げなくても、自分自身の意志と判断だけで、その『目的とする行動・学習』ができるようになるのが行動療法(オペラント条件づけ)の最終的な目標になるということである。



posted by ESDV Words Labo at 08:05 | TrackBack(0) | ふ:心理学キーワード | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

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