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2012年04月15日

副腎皮質・副腎髄質(adrenal cortex,adrenal medulla)とホルモン分泌:2

副腎皮質・副腎髄質(adrenal cortex,adrenal medulla)とホルモン分泌:2

この記事は、[前回の項目]の続きになります。 副腎髄質が分泌するアドレナリンとノルアドレナリンには『心拍数の増加・血圧の上昇・発汗の増加・血管収縮・細気管支の拡張・瞳孔の拡大・代謝促進』など交感神経を興奮させて活動性・反応性を高める作用があるが、これらの反応は自分の身を外部の危険や外敵から守る為の『闘争‐逃走反応(fight or flight reaction)』の名残と考えられている。この作用があるため、『エピネフリン(アドレナリン)』は心臓が停止しかけたり停止した時に強心剤として用いられることもあるのである。

主にホルモンを作り出す『クロム親和性細胞』によって構成されている“副腎髄質”は、交感神経系の神経節でもあり、中胚葉由来の細胞が索状・塊状に配列しステロイドホルモンを効率的に分泌している“副腎皮質”とはその起源・構造も役割・作用も全く異なっている。

“中胚葉”由来の副腎皮質と“外胚葉”由来の副腎髄質は名前が似ており位置的にも近い場所にあるが、発生学的にも機能的にも直接の関連性はない。副腎のホルモン分泌を統御している重要な内分泌器官には、『脳の視床下部(Hypothalamu)と脳下垂体(Pituitary gland)』があり、副腎皮質ホルモンは脳下垂体が出す“ACTH(副腎皮質刺激ホルモン,adrenocorticotropic hormone)”によって制御されているのである。視床下部(Hypothalamus)は、自律神経系と内分泌系(生体ホルモン)のコントロールを担当する重要な中枢器官になっており、生体のホメオスタシス(生体恒常性)を保つ上で欠かすことのできない役割を果たしている。

ステロイドホルモンはエネルギー代謝と関連した“身体の調子”だけではなく、血糖値や気分の高低と関連した“精神状態・高揚と抑うつ”にも影響を与えており、ステロイドホルモンの分泌が不足しても多すぎても問題が起こってくる。脳下垂体に制御される副腎皮質からのステロイドホルモン分泌が不足してくると、全身倦怠感・意欲減退・疲労感・意識水準の低下といった精神疾患に近いような症状が出てくることもあり、身体的原因によってうつ病など精神病に近い症状が出てくる『症状精神病』とも関係していると考えられている。

俗に言う『環境ホルモン(内分泌撹乱物質)』によって、ステロイドホルモンの受容体との結合が阻害される問題も指摘されるが、環境ホルモンの実質的な影響や心身に障害が生じ始めるようになる閾値については科学的に不明な部分が多い。一時、大きな騒動になったこともあるダイオキシン(ゴミの焼却時に排出される微毒性のある環境ホルモン)も、実際に医学的に認証された健康被害の報告はない、動物実験レベルでは、精子産生量の減少や卵子の質の劣化など生殖機能の低下があるとされていたが、本当に人間(ヒト)の生殖機能が落ちたり無くなったりするのかははっきりしない。



ラベル:医学 疾患 生理学
posted by ESDV Words Labo at 14:51 | TrackBack(0) | ふ:心理学キーワード | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

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