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2012年04月15日

クッシング症候群・アジソン症候群と副腎皮質ホルモン

クッシング症候群・アジソン症候群と副腎皮質ホルモン

この記事は、[前回の項目]の続きになります。 副腎皮質ホルモン(糖質コルチコイド)の過剰によって起こる症候群を『クッシング症候群(Cushing Syndrome)』というが、特に下垂体腺腫が原因で起こるものを『クッシング病』と呼んでいる。アメリカの脳神経外科医ハーヴェイ・ウィリアムス・クッシングによってクッシング症候群(クッシング病)は初めて報告された。クッシング症候群の代表的な症状には以下のようなものがある。

中心性肥満……副腎皮質ホルモンの過剰で肥満になりやすくなる。

満月様顔貌(ムーンフェイス)……顔が腫れたような感じとなり病前より大きくなることから、満月のような顔貌であるムーンフェイスになりやすくなる。

高血圧……鉱質コルチコイドの作用によってナトリウムの再吸収が進み、ナトリウムによる浸透圧で水の再吸収が亢進することで、循環する血漿量増加で高血圧の状態になる。

一般糖尿病症状……糖質コルチコイドは血糖値を上昇させる働きを持つ。

赤紫皮膚線条……中心性肥満の影響で、皮膚が張り詰めて裂けるために起こる病的な線条である。

筋力低下……鉱質コルチコイドのナトリウム再吸収の作用で、カリウムによる利尿作用が亢進し、低カリウム血症が発症して筋力が落ちる。

骨粗鬆症……ステロイドホルモンの過剰摂取によって、骨密度が低下して脆くなってしまう骨粗鬆症が起こりやすくなる。

クッシング症候群の治療は、経蝶形骨洞的下垂体腫瘍摘出術の外科手術やγナイフ(ガンマナイフ)を用いた放射線療法、副腎皮質ステロイド合成阻害薬を用いた薬物療法によって行われている。異所性ACTH症候群や副腎腫瘍は、原因になっている腫瘍を切除する手術を行うが、クッシング病や副腎腺腫の腫瘍摘出術による予後は良好である。それに対して、異所性ACTH症候群の予後は一般的に余り良くない。

クッシング症候群とは逆に副腎皮質ホルモンの産生・分泌が異常に低下してしまう疾患として、『アジソン病(慢性原発性副腎皮質機能低下症)』がある。1855年に、英国の内科医トーマス・アジソン(Thomas Addison)によって報告されたのが始まりであり、『全身倦怠感・疲労感・脱力感・筋力低下・吐き気・嘔吐・下痢・便秘・低血糖、高カリウム血症、低ナトリウム血症』などの身体的な活力や元気、バランスが失調するような症状を示すことが多い。

日光の当たる部位や摩擦が加わりやすい部位に色素沈着が起こったり、女性ではアンドロゲン生成が停止することで腋毛・陰毛が脱落するような変化が起こってくることもある。治療は糖質コルチコイドや鉱質コルチコイドの『ステロイドホルモン(副腎皮質ホルモン)の補充療法』によって行われるが、深刻な副作用がでないように医師がホルモン補充後の経過観察をしっかりと行い、患者は医師の指示に従ったホルモン剤の服薬が必要である。



posted by ESDV Words Labo at 14:53 | TrackBack(0) | く:心理学キーワード | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

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