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2012年06月08日

[浮腫(edema)の症状・原因・治療]

浮腫(edema)の症状・原因・治療

浮腫(edema,ふしゅ)は一般に『むくみ』とも呼ばれるが、血液中の水分や血漿成分が細胞(細胞組織の間隙)に異常に多く浸入してきた状態であり、その水分が血管に再吸収されずに貯留されて腫れる。組織間質液が“2000cc〜3000cc以上”に増加した場合に、臨床的な浮腫としての診断が下されるが、こういった病的な浮腫では体重が水分量増加で1日に“2kg以上”も増えてしまう事がある。

顔・手足などの身体の末端が体内の水分貯留により『痛み』を伴わない形で腫れる症候を示す。『浮腫』そのものは軽度のものであれば、特別な病気でなくても自然な生理現象として起こる事があり、特に長時間の立ち仕事をしたりすると夕方に脚のむくみが出やすくなる。細胞組織に水分が貯まってしまう浮腫の物理的原因は、『細胞組織の液体(細胞間質液)と血液との圧力バランスの崩れ』であり、病的な浮腫の場合には腫れが大きくなりやすく(その腫れが元に戻りにくく)、指で押すとその形にへこんだままの状態になりやすい。

浮腫が起こっている部位の範囲によって、『全身性浮腫』『局所性浮腫』とに分けられるが、浮腫は『心疾患・腎臓疾患・腎臓疾患・脚気(ビタミンBの欠如)・静脈瘤・甲状腺機能低下症・フレグモニー(蜂窩炎)・クッシング症候群のムーンフェイス(満月様顔貌)』などと密接な関係があることが知られている。心不全などの心血管障害が発生すると、『うっ血性浮腫』と呼ばれる全身性浮腫が起こりやすくなる。

腎疾患では尿の排泄量が少なくなって体内に水分が貯まりやすくなり、特に『顔・まぶた』に目立った感じの局所性浮腫が出やすくなってくる。腎疾患の浮腫に対しては『利尿剤』を処方して尿の排出を促すような治療法が選ばれる事が多い。脚気(かっけ)ではその病名が示すように、『脚』の部分がむっくりと腫れる局所性浮腫が症状として出てくる。フレグモニー(蜂窩炎)のような炎症反応による浮腫では、サイトカインやケモカイン、神経伝達物質などの影響で血管の透過性亢進が起こり、血管から間質へと水分が移動することでむくむことになる。

心疾患・静脈瘤では、静脈圧(静脈が血液を押し出す圧力)の上昇によって、血管から細胞間質へと水分が移動してむくむ。肝疾患・腎疾患(ネフローゼ症候群)では『タンパク尿』が出てアルブミンなどのタンパク質が体外に流出してしまい、その結果、血液の浸透圧が低下して細胞間質へと水分が移動してむくむ。

甲状腺機能低下症(甲状腺ホルモンの分泌減少)では、アルブミンとムコ多糖類の結合物が細胞間質に貯留することでむくみが出てくるので、厳密には『水分による浮腫』ではなく『粘液水腫(ねんえきすいしゅ)』と呼ばれている。甲状腺機能異常による粘液水腫は、指で押しても通常の浮腫のようにへこんだままの圧痕が残らないので『圧痕を残さない浮腫(non-pitting edema)』と呼ばれることもある。

浮腫は上記したような各種の内臓疾患の兆候(シグナル)として現れることもあるが、病的な浮腫でない場合(背景に別の内臓疾患が無い場合)には、階段の昇降やウォーキングなどで脚の筋肉を鍛えて強化することで、リンパ液の循環が改善されて良くなってしまう事もある。浮腫の治療は『原因疾患の治療・ナトリウムや水の摂取量の制限・利尿剤の処方』などによって行われることになる。

posted by ESDV Words Labo at 17:00 | TrackBack(0) | ふ:心理学キーワード | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

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