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2012年06月19日

オペラント条件づけの負の強化(negative reinforcement)・負の練習(negative practice):2

オペラント条件づけの負の強化(negative reinforcement)・負の練習(negative practice):2

この項目は、[前回の記事]の続きの内容になっています。オペラント条件づけ(道具的条件づけ)の“オペラント(operant)”とは『自発的』という意味であり、オペラント条件づけは特定の行動の後に『正の強化子(報酬となる刺激)』『負の強化子(罰則となる刺激)』を与えることで、その行動の生起頻度を変化させようとする条件づけのことである。

オペラント条件づけには『正の強化(positive reinforcement)』『負の強化(negative reinforcement)』という二つの対照的な方法論が確立されていて、適応的な行動を習得したり不適応(病理的)な行動を消失させることを目的にした『行動療法(behavioural therapy)』にも応用されている。

ここでいう“正(positive)”とは『報酬となる刺激を与えること』であり、“負(negative)”とは『罰(不快)になっている刺激を取り除くこと』であるが、負の強化子という場合には『罰(不快)となる刺激そのもの』を指すので注意が必要である。概念として紛らわしい部分があるが、『負の強化(negative reinforcement)』というのは、『負の強化子(不快な刺激)を取り除くことによって行動頻度を制御すること』であり、負の強化子そのものを与えて行動頻度を減少させるという意味ではないとされている。

『負の強化』という語感からは、罰や不快刺激として機能する『負の強化子』を与えて行動頻度を減少させるような状況がイメージされやすいが、厳密には、その行動に随伴してくる『負の強化子』を取り除くことによってその行動の生起頻度を増やすことである。しかし実際には、負の強化子を与えてその行動頻度を減少させるような行動についても、『負の強化』と記されていることもあり、概念的な混同も見られる。

例えば、試験勉強をしないで遊ぶことは楽だが、試験勉強をして良い点数を取ることには、『親から注意される・先生からがっかりされる・自分の自尊心が傷つく』といった負の強化子を取り除く効果がある。そのため、実際に試験勉強をして良い点数を取ることができれば、負の強化子(悪い点数を取ることによる不快感)を取り除く『負の強化』が成立して、また勉強をしようとする行動の生起頻度が増加しやすくなるのである。自分がある特定の行動を取った時に、自分が不快や罰と感じる事柄(=負の強化子)が取り除かれると、その行動を再び取る確率が有意に高くなるのである。



posted by ESDV Words Labo at 21:11 | TrackBack(0) | お:心理学キーワード | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

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