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2012年07月18日

フラストレーション(frustration)と葛藤(conflict):1

フラストレーション(frustration)と葛藤(conflict):1

フラストレーション(frustration)とは、欲求の充足が阻まれて達成できない状態のことであり、一般に『欲求不満・欲求阻止』と訳されている。自分のやりたいことができない、自分の欲しいものが手に入らない、相手が自分の思い通りの反応を返してくれない、他者と関わりたいのに関わることができない(逆に他者と関わりたくないのに関わらないといけない)というのが、欲求不満(欲求阻止)としてのフラストレーションの典型的な状況である。

S.フロイトの精神分析理論では、自分の欲求が充足できないフラストレーションが起こると、リビドー(欲動)のエネルギーの解放が阻害されてしまい、内的世界の『不快な緊張感・焦燥感』を感じやすくなる。フラストレーションの状態に置かれると、人間は不快な刺激となる緊張感・焦燥感を感じるだけではなく、イライラとして落ち着かずに誰かを攻撃・非難したくなる“怒りの感情”を感じやすくなるが、この相関関係を『フラストレーション‐攻撃仮説』と呼んでいる。

フラストレーションの強化によって生じる怒りの感情と攻撃欲求は『行動化の衝動性』を伴うことも多く、『むしゃくしゃしたから人を殴った(モノを盗んだ・放火をした)』というような犯罪心理の動機づけとも関係している。フラストレーションが本人の『フラストレーション耐性(ストレス耐性)』を越えて余りに強くなりすぎると、怒りの感情や攻撃欲求をセルフコントロールすることが困難になり、他人への攻撃性や反社会的な衝動性が実際の不適応行動(迷惑行為・犯罪行為)につながってしまう事があるのである。

この不適応な逸脱行動のことを、カウンセリングや心理療法のセッションでは『アクティング・アウト(acting out,行動化)』という概念で表現することもある。フラストレーションは不快で苦痛な心的状態であるが、フラストレーションを解消するためには、充足ができない欲求を何とかして頑張って満たすか、他の代替的な活動によって発散するか、その欲求不満の状況の受け止め方(認知)を肯定的に変容させるか、欲求不満の状態に上手く耐えるかしないといけない。

posted by ESDV Words Labo at 01:03 | TrackBack(0) | ふ:心理学キーワード | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

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