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2012年09月12日

クライエント中心療法のプロセス・スケール(process scale)

クライエント中心療法のプロセス・スケール(process scale)

カウンセリングの神様と称されたカール・ランサム・ロジャーズ(C.R.Rogers, 1902-1987)が創始したクライエント中心療法(来談者中心療法)では、『傾聴・共感的な理解・純粋性(自己一致)・無条件の積極的受容(肯定的尊重)』などの基本的態度を用いて、クライエントの潜在的な実現傾向を促進しようとする。

実現傾向とはC.ロジャーズの有機体理論に基づく『成長・健康・回復』へと向かう潜在的可能性の事であり、クライエント中心療法ではこの実現傾向を支持して促進する事で、クライエントの『パーソナリティ構造(人格特性)』を肯定的に変容させていくのである。クライエント中心療法においてこのパーソナリティ構造の変容過程を客観的に測定するために考案された測定尺度(評価尺度)が『プロセス・スケール(process scale)』と呼ばれるものである。

C.ロジャーズはクライエントのパーソナリティ構造について、『固定から変化へ・硬直から流動へ・静態から動態へ』という傾向性を持つ一つの連続体と考えていた。そして、以下のような7つの現象的側面(ストランズ)と7つの段階から構成される49にも上る心的状況を明確に記述して尺度化したのだが、この尺度が『プロセス・スケール』になったのである。

1.感情とその個人的意味づけ

2.体験過程の意味

3.自己不一致の程度

4.自己についての伝達

5.体験の解釈

6.問題状況との関係性

7.関係の仕方

プロセス・スケールの心理測定尺度では、上記したそれぞれのストランズ(心的現象)に7段階の評定尺度が設定されているので、面接記録の分析単位ごとに各ストランズの点数を出すのだが、それらの平均値がその面接記録全体の評点となる。C.ロジャーズはこのプロセス・スケールを、クライエントがカウンセラーから共感的に理解されて無条件に受容されていると感じている時にのみ適用しようとした。プロセス・スケールの心理測定尺度は『信頼性・妥当性・客観性』が高くなっており、科学的に有効な『カウンセリング効果(パーソナリティ変容)の尺度』として用いる事ができる。

posted by ESDV Words Labo at 08:36 | TrackBack(0) | く:心理学キーワード | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

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