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2012年09月19日

アレン・E・アイビィ(Allen E. Ivey)

アレン・E・アイビィ(Allen E. Ivey)

アメリカのカウンセリング心理学者アレン・E・アイビィ(Allen E. Ivey,1933-)は、『マイクロカウンセリング』の技法の創始者として知られる人物である。20世紀後半のカウンセリング心理学界の重鎮であり、折衷主義(eclecticism)の理論構築やクライアントと向き合う臨床実践において多くの功績を残した。1933年にアメリカのワシントン州で生まれている。

スタンフォード大学で心理学を専攻して成績優秀で卒業、その後、ハーバード大学でカウンセリング・ガイダンスを専攻して教育学博士の学位を取得している。コロラド州立大学の准教授をしながら、カウンセリングセンターのセンター長も兼任していた。1988年に、マサチューセッツ大学のカウンセリング心理学部の教授に就任している。カウンセリング心理学に関係する専門誌である『Journal of Counseling Psychology』の創刊・編集に携わり、アメリカ心理学会カウンセリング部会の会長・フェロー・理事を歴任した経歴を持っている。マイクロトレーニング・アソシエーツ(Microtraining Associates)を創設してその会長に就任し、1985年には日本学生相談学会(中村弘道理事長の時代)から招聘されて初来日をしている。

アレン・E・アイビィが考案した『マイクロカウンセリング(micro-counseling)』の技法は、クライアントの利益を最優先してカウンセリングを行うという実践的かつ体系的な技法であり、特定の学派・技法にこだわらずに柔軟に方法論を組み合わせるという『折衷主義(eclecticism)』の特徴を持っている。マイクロカウンセリングとは、クライエントが面接場面で訴えてくる心理的問題の『種類・性質・深刻度』に合わせて、複数の技法や理論を柔軟に適用していく折衷型のカウンセリングなのだが、以下のようにそれぞれの技法が階層化されている。

1.技法の統合

2.技法の連鎖及び面接の構造化

3.対決技法……矛盾・不一致・混乱の指摘

4.積極技法……指示・解釈・助言・情報提供・要約・論理的帰結・フィードバック・アサーション(自己開示)など

5.焦点づけ技法……クライエントの会話内容の方向づけをして焦点を決める。

6.意味の反映……クライエントが体験したことの個人的な意味を探求する。

7.基本的傾聴の連鎖……感情の反映・要約技法・励ましや言い換え・質問技法(オープン・クエスチョンとクローズド・クエスチョン)

8.クライエント観察技法

9.かかわり行動……非言語的コミュニケーション(視線・表情・ジェスチャー・声の調子)

上記したようにアレン・E・アイビィが創始したマイクロカウンセリングの各技法は階層的に整理されているのだが、このうちで『焦点づけ技法・オープンクエスチョン(開かれた質問)・クローズドクエスチョン(閉じた質問)』は頻繁に用いる技法なので“中間3技法”と呼ばれている。

オープンクエスチョン(開かれた質問)というのは『あなたは会社員(大学生)ですか?』のように、『はい(Yes)・いいえ(No)』で答えられる種類の質問の事である。クローズドクエスチョン(閉じた質問)というのは『昨日の夜は何をしていましたか?その本を読んでどんな感想を持ちましたか?』のように、自分の言葉で考えてから答えなければならない種類の質問の事である。



posted by ESDV Words Labo at 03:53 | TrackBack(0) | あ:心理学キーワード | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

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