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2012年10月16日

[文章完成法・SCT(Sentence Completion Test)]

文章完成法・SCT(Sentence Completion Test)

SCT(Sentence Completion Test)と呼ばれる文章完成法は、クライアントの無意識的な心理内容や認知傾向を調べるための心理検査(心理テスト)の一種である。精神分析理論と心理アセスメント理論の対応では、『無意識領域』の心理内容を調べるのがロールシャッハテストやTAT(主題統覚検査)に代表される投影検査(projective method)だが、SCT(文章完成法)は投影検査よりもやや浅い心理領域(=前意識領域)の認知傾向を調べるのに適した心理テストとされている。

SCT(文章完成法)とはその名前の通り、与えられた未完成の文章を完成させることによって、その人の潜在意識にある認知傾向やトラウマ、感情・情緒の反応を分析しようとするものである。SCTも投影検査の一種と見なされるが、ロールシャッハテストのような被検者の解釈の自由度はないので、半投影検査という形で分類されることもある。SCTの開発当初は言語能力や知的水準を調査する『知能検査』としての意味合いが大きかったのだが、現在では投影法の原理を用いた性格検査(パーソナリティテスト)の位置づけになっている。

SCTでは、『私にとって学校とは……である』『父親(母親)とは……である』『子ども時代で記憶に残っているのは……』『今までで一番楽しかった事は……』『仕事をすることは……である』『私にとって最も価値があることは……』『人生とは……である』『私とは……な存在である』などの刺激語を含む未完成の文章が提示される。クライアント(被検者)はその未完成の文章の『空白の部分』を自分なりに自由に想像して書き込むことで、一つの文章を完成させていく。

SCTの最大の長所は『未完成の文章のバリエーションの多さと改変の容易さ』であり、検査対象の悩みや問題、年齢に合わせた未完成の文章を考えたり、カウンセリングの目的性を考慮しながらクライアントに提示する文章の内容を変更したりすることができる。SCTを実施してクライアントが完成した文章をどのように解釈して臨床的に応用するかは、心理臨床家(カウンセラー)の技量と経験、共感性にかかってくるが、SCTの解釈は常識的であり過ぎても独創的であり過ぎても良くないとされ、『クライアントの内面世界・悩みの本質』に真摯に寄り添って読み解こうとする共感性と想像力こそが最も大切である。

posted by ESDV Words Labo at 21:56 | TrackBack(0) | え:心理学キーワード | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

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