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2012年10月27日

[分析心理学(analytical psychology)とカール・グスタフ・ユング:1]

分析心理学(analytical psychology)とカール・グスタフ・ユング:1

ジークムント・フロイトの後継者と目されていた時期もある、スイスの精神分析家カール・グスタフ・ユング(Carl Gustav Jung, 1875-1961)が創設した精神分析の学派が『分析心理学(analytical psychology)』である。精神分析の始祖であるS.フロイトは、リビドー発達論や性の抑圧説、個人的無意識を中心とする自説に強いこだわりを持ち、頑固で権威主義的なパーソナリティであったとされ、高名な弟子のA.アドラーやC.G.ユングと理論的・性格的に対立して訣別する事になった。

C.G.ユングは、心的現象や精神病理の原因、夢の無意識的な意味などを全て性的欲動(リビドー)の充足と抑圧で説明しようとしたフロイトの『汎性欲説的なエディプス・コンプレックスを中心とした精神分析』に同意できなくなっていく。更に心理学学会に参加した旅先のアメリカで、ユングが自分の見た『地下室にドクロがあるという夢』をフロイトに語った際、フロイトはその夢の意味を『ユングが自分の死を無意識的に願望しているのではないか(自分の地位に取って変わろうとしているのではないか)』という風に解釈して疑念を抱いてしまう。

そういった反発・疑心を感じるエピソードの積み重ねもあって、次第にフロイトとユングの師弟関係は崩れていったのだが、このフロイトとユングの関係の変化を『擬似的な親子関係におけるエディプス・コンプレックスからの離反(訣別)』とする解釈もある。それは権威的な師弟関係においても、弟子(擬似的な子)が畏敬の念を感じている師(擬似的な親)と対決して乗り越えていこうとするエディプス・コンプレックスが生起することがあるという見方であり、人間は普遍的に自らの上位にあって親のように自分を保護監督している他者とぶつかる定め(運命)にあるというのである。

ジークムント・フロイトの『リビドー発達と抑圧・エディプスコンプレックス・個人的無意識(個人の過去のエピソード記憶)』を重視する精神分析学と訣別して、C.G.ユングは集合無意識(普遍的無意識)を前提とする分析心理学(ユング心理学)を創設した。フロイトの精神分析と比較すると、カール・グスタフ・ユングの分析心理学『心的過程を伴うイメージの生成と変化・アーキタイプ(元型)・集合無意識(個人の記憶や経験を越えて人類に共有される普遍的無意識)』を重視しているという部分に最大の特徴がある。



posted by ESDV Words Labo at 14:14 | TrackBack(0) | ふ:心理学キーワード | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

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