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2012年10月27日

[分析心理学(analytical psychology)とカール・グスタフ・ユング:3]

分析心理学(analytical psychology)とカール・グスタフ・ユング:3

ユング心理学における個性化の鍵は、『ペルソナ(仮面)からの離脱』『シャドウ(影)との対話』『アニマ・アニムスとの出会いと受容』『夢やイメージに投影されるアーキタイプ(元型)の解釈』にあるが、それは『社会・親・他者によって演じる事を強制されている自己』から距離を置いて、『本来の自己・自分が生きたい人生・心的エネルギーが活性化する目標』を求めていくプロセスの中にあるのである。

元型(アーキタイプ)の一つであるペルソナ(仮面)とは、社会や他者に無難に適応するためにかぶっている仮面のような表層の人格を象徴したものである。シャドウ(影)とは、自分が今までの人生で生きることができなかった『自分とは正反対の人格・生き方』を象徴しているイメージであり、一般的には人はシャドウに対して『嫌悪感・軽蔑感‐嫉妬感・憧憬(憧れ)』という対照的な感情を同時に抱きやすいのである。ペルソナやシャドウ、アニマ(アニムス)のイメージを適切に解釈して、それらの元型と対話を重ねて受容したり克服したりしていく事で、『本来のあるべき自己』に接近する個性化が進展していくというのが分析心理学の基本的な考え方である。

C.G.ユングの精神病理の理解の仕方は、『本来のあるべき自己』とは異なる自分の人生を生きているとメンタルヘルスが悪化して精神疾患を発症しやすくなるというものである。それを踏まえて、『普遍的無意識(集合無意識)からのメッセージ』『元型(アーキタイプ)が投影された各種のイメージや物語』に気づいて対話をすることが大切であり、意識領域と無意識領域のバランスを取り戻すことで『個性化(自己実現・健康回復・成長強化)のプロセス』を促進させることができるのである。

スイスのドラ・カルフ(D.Kalff)が開発した非言語的なプレイセラピーの『箱庭療法』も、クライアントが作成した箱庭の風景の解釈に、ユング心理学の元型(アーキタイプ)や普遍的無意識の理論を応用しており、『普遍的無意識と個人的無意識の相互作用の抽象的な表現』そのものにトラウマや心理的な葛藤を緩和改善する効果があるとされている。

ユング心理学(分析心理学)は内面世界に思い浮かぶイメージを解釈したり操作したりすることで、現在の自分の心理状態を物語的に整理して改善していこうとするもので、その臨床的・学術的な射程はかなり長い。またユングは、外向性性格と内向性性格の性格傾向の違いを指摘し、それを『思考・感情・感覚・直観の心理機能特性』と結びつける性格分類の『タイプ論(類型論)』を提唱しており、性格心理学の分野にも貢献している。

この項目は、『分析心理学(analytical psychology)とカール・グスタフ・ユング:2』の内容の続きになっています。



posted by ESDV Words Labo at 14:19 | TrackBack(0) | ふ:心理学キーワード | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

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