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2013年02月13日

[ミルトン・エリクソン(Milton H. Erickson):3]

ミルトン・エリクソン(Milton H. Erickson):3

G.ベイトソンのダブルバインド理論は一つのメッセージが矛盾する二つの意味を持つことで、相手を選択不可能な緊張状態(どちらも選ぶことができないという苦しみ)に追い込み、その苦痛な緊張と拘束が長く続くことで精神病理(統合失調症)が形成されやすくなるという仮説であった。

現在の科学的精神医学では、幼少期の子どもを選択困難にするダブルバインド状態(二重拘束状況)が長く続くだけで、統合失調症が発症しやすくなるという仮説は否定されている。ダブルバインドは精神疾患を直接に引き起こすものではないが、精神的苦痛や自己評価の低下(自尊心の否定)などの副作用を伴う“好ましくない体験”には成り得る。

しかし、親が建前と本音が食い違ったメッセージを与える(それをしてもいいよと口では言いつつ、実際にやると激しく怒ったり叩いたりするという矛盾した姿勢)という問題は、現在では親が子どもの自尊心を不当に傷つけて支配する『精神的虐待』として注目されやすくなっている。ダブルバインド状態とは、『ベタ(直接)のメッセージ』『メタ(上位)のメッセージ』が食い違っている状態を意味している。

例えば、妻(夫)が『今日は帰りが遅くなっても構わないよ』というベタのメッセージを言いながらも、表情や態度、口調などを通して暗黙裡に『帰りが遅くなったら怒るぞ。遅くなりすぎたら、もうお前のことは知らないよ』というメタのメッセージを伝えているような状況が、ダブルバインド(二重拘束)の状況である。

『部屋が片付いてないですね(部屋を片付けたほうが良いと思います)』という状況を説明するだけに見える言葉にも、『間接的な指示・命令の効果』があることも発見した。この間接的な命令の効果は、クライアントが意識できないような言語的暗示を用いる『催眠(hypnosis)』にも応用される事になった。

この記事の内容は、『ミルトン・エリクソン:2』の続きになっています。



posted by ESDV Words Labo at 01:11 | TrackBack(0) | え:心理学キーワード | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

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