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2013年03月19日

[スクールカウンセリング(school counseling)・スクールカウンセラー(school counselor):1]

スクールカウンセリング(school counseling)・スクールカウンセラー(school counselor):1

学校(教育機関)において、生徒・学生の各種の心理的な悩みや人間関係のトラブル、学校の不適応問題の相談に対応するのが、スクールカウンセラー(school counselor)によるスクールカウンセリング(school counseling)である。スクールカウンセラーあるいはスクールカウンセリングの略称として『SC』が用いられている。

1995年に旧文部省主導でスクールカウンセリング事業が開始される前には、養護教諭・担任教諭・カウンセラーが健康相談・人生相談を兼ねて心理相談も実施する『保健カウンセリング(health counseling)』が行われていたが、近年は『第三者性・中立性(外部性)』を担保すべきとする職業倫理もあって、保健カウンセリングという用語が使われる機会も減っている。

スクールカウンセリング(学校カウンセリング)が対象としている学生・生徒の典型的な心理相談(悩み相談)としては、『授業(学業)にまつわる悩み・友人関係にまつわる悩み・いじめに関する悩み・不登校(学校不適応)に関する悩み・親子関係にまつわる悩み(虐待の早期発見)・先生との関係にまつわる悩み・進路や将来に対する不安・精神疾患に関する悩み(精神疾患の早期発見や精神医療との連携)』などがあり、基本的には生徒が相談したいと思っている事柄を何でも相談することができる。

広義のスクールカウンセラーは、国公立・私立を問わず小中学校・高校・大学・専門学校の教育機関において、学校内にある相談室で心理相談業務を担当している心理職のことを意味している。狭義のスクールカウンセラーの場合には、文部科学省が管掌する『スクールカウンセラー事業』において採用されているカウンセラーの事を指し、任用規程にあるスクールカウンセラー資格要件を満たしているものである。

一般的に、高度な臨床心理学あるいは精神医学の知見と臨床経験を有している専門家がスクールカウンセラーとして採用されるが、近年では臨床心理士か医師免許(精神科医としての臨床経験)の有資格者が採用されることがほとんどである。教育機関(学校)と関係する生徒・学生・教員・保護者などが犯罪事件や事故、自然災害、自殺問題などの被害(心理的ショック)を受けた場合に、地方自治体が支持的な心理ケアや共感的な理解の緊急対応をする『緊急支援チーム(クライシス・レスポンス・チーム:CRT)』を派遣することがある。



posted by ESDV Words Labo at 02:23 | TrackBack(0) | す:心理学キーワード | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

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