ウェブとブログの検索

カスタム検索





2013年03月19日

[スクールカウンセリング(school counseling)・スクールカウンセラー(school counselor):4]

スクールカウンセリング(school counseling)・スクールカウンセラー(school counselor):4

教職員がスクールカウンセラーを兼務すると、『何でも気軽に相談できる心理専門家(相談内容がそれ以外の分野の評価基準にならない人物)』として機能することが難しく、倫理的な大原則として既存の教職員とスクールカウンセラーは異なる人物でなければならない。

そのため、文部科学省の任用規程でも、既存の教職員とスクールカウンセラーは異なる人物であること、スクールカウンセラーは学生・生徒の成績評価や内申書に一切関わらないことが、スクールカウンセラーの職業倫理規定として定められている。SCの職業倫理である『第三者性・外部性(独立性)』は、生徒・学生・保護者などの利用者からも、“教師とは異なる成績評価と関係しない第三者の専門家に気楽に相談しやすい”として評価されている。

スクールカウンセラーをはじめとする心理カウンセラー(心理臨床家)の職業倫理として、クライエントとカウンセリング以外の利害関係を一切持たないという『二重関係(多重関係)の回避』は重要なものである。『第三者性・外部性』ということもできる二重関係(多重関係)の回避によって、『カウンセリングの中立性・自由度(何でも話すことができるラポールのある関係性)』が保障されるのである。

カール・ロジャーズが共感的な来談者中心療法を早い時期から広めたカウンセリング先進国のアメリカでは、1975年に“Education of All Handicapped Children Act”が施工され、1970年代には教育機関における心理職専門家である“school psychologist”が配置され始めていた。

日本では1995年度から旧文部省が『スクールカウンセラー事業』をスタートさせたことで、段階的にスクールカウンセラーやスクールカウンセリングという言葉が社会的に認知されるようになっていった。『スクールカウンセラー活用調査研究委託事業』によって、心理職専門家が実験的に各地の公立学校(特に中学校)の教育機関に派遣された。

スクールカウンセラー事業が開始された1995年には、全国154校に実験的にスクールカウンセラーが配置されて生徒・学生の心理相談業務に当たったが、その後、各都道府県の公立の小学校・中学校・高等学校にスクールカウンセラーの配置・派遣が拡充された。2001年に、文部科学省が全ての公立中学校へのスクールカウンセラー派遣を目指す『スクールカウンセラー活用事業補助』を制度化した。2008年からは、公式に全ての公立学校に対するスクールカウンセラーの段階的な配置・派遣が目標とされるようになり、既に全国で約1万校以上にSCを派遣するという実績を上げている。

この記事の項目は、『前回の記事』の続きになっています。



posted by ESDV Words Labo at 02:30 | TrackBack(0) | す:心理学キーワード | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

この記事へのトラックバック