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2013年04月09日

[レイモンド・キャッテル(Raymond Bernard Cattell):3]

レイモンド・キャッテル(Raymond Bernard Cattell):3

R.B.キャッテルが『因子分析』によって抽出した特性の種類には以下のようなものがある。

共通特性(common trait) ……数量化することができる特性で、他者と多かれ少なかれ共通している人間の一般的な特性である。『量的特性』としての性質を持つ。

独自特性(unique trait)……数量化することができない個別的な固有の特性である。『質的特性』としての性質を持つ。

表面的特性(surface trait)……客観的に外から観察できる行動・発言・動作・表情などの分かりやすい表層の特性。意識的なプロセスから行動に変換される量的特性。

根源的特性(source trait)……表面的特性を根底において規定する遺伝要因・環境要因・価値判断などの内的で本質的な特性。外部から観察することができず、因子分析など特殊な技術によって抽出するしか確認の手段がない。無意識的なプロセスから表面的特性(観察可能な行動)へと変換される質的特性。

これらの4つの特性は相互作用し合っており、その相互作用の反応形態によって、全体的な人格構造・行動パターンが形成されている。

R.B.キャッテルは知能検査の分野でも、因子分析の方法論を用いており、人間の知能を蓄積的な『結晶性知能(crystallized intelligence)』と応用的な『流動性知能(fluid intelligence)』に分類している。

文化の差異や言語の違いによる影響を殆ど受けない『文化公平知能検査』を開発したという業績もある。結晶性知能とは、知識・情報を記憶して再現したり活用したりする知能であり、『暗記型の勉強・語学の習得・テキストの読解』によって蓄積的に向上するという特徴を持っている。

流動性知能とは、新たな物事を学習していく知能で、新しい環境に適応したり問題を解決したりする能力を発揮する元になる知能である。流動性知能は勉強によって蓄積していく結晶性知能と比較すると、先天的要因(遺伝的要因)の影響を強く受けているが、『状況の変化・新規な環境・問題解決』に当たっては、結晶性知能よりも大きな役割を果たしていると言える。

R.B.キャッテルは、1929年にイギリスのロンドン大学で心理学博士号を取得しており、エクセター大学で心理学を講義していたが、その後1937年に米国に渡っている。アメリカではクラーク大学とハーバード大学で心理学を教えて、1945年にイリノイ大学の教授に就任した。1978年からはアメリカ本土を離れたハワイ大学で教鞭を取っていた。

この記事は、『レイモンド・キャッテル(Raymond Bernard Cattell):2』の続きになっています。

posted by ESDV Words Labo at 10:06 | TrackBack(0) | き:心理学キーワード | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

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