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2013年04月21日

[ジョン・L・ホランドの職業興味検査(VPI)・職業選択理論]

ジョン・L・ホランドの職業興味検査(VPI)・職業選択理論

アメリカの心理学者ジョン・L・ホランド『職業興味検査(VPI:Vocational Preference Inventory)』を開発して、個人の職業分野・仕事の種類に対する興味を数量化してグラフで図示できるようにした。日本でも『VPI職業興味検査(労働政策研究・研修機構)』の第3版が広く普及して実施されており、被検者となる若者のキャリアプランの策定や職業に対する適性の判断に役立てられている。

J.L.ホランドは、自分の性格特性や興味関心の方向性と一致するような環境で仕事をすることが、『安定した満足のできる職業選択』につながると考え、職業に対する興味関心の方向性(どういった分野の仕事に興味があるのか)を明確化するために『VPI職業興味検査』を作成したのである。個人のキャリア発達やキャリア構築は『個人の性格特性』『職業的・対人的な環境』の相互作用に規定されるが、個人の性格と環境の特性は6つのタイプ(類型)に分類することができる。

個人は自分の性格特性のタイプと同一あるいは類似した環境を求めており、自己実現の可能性が高かったり良好な人間関係があったり、納得のできる報酬・環境がある職場に定着しやすい傾向を強く持つ。自分の性格特性のタイプと相性の良い環境で仕事をすれば、『安定した持続的な職業選択』『職業活動を通した満足感・納得感の高さ』を得やすいということである。

ホランドの定義した『6種類の性格タイプ・性格的な特徴』とそれぞれのタイプに向いた『職業キャリア』は、以下のようなものである。ホランドのVPI職業興味検査では、個人の性格特性を1つのタイプだけに限定するのではなく、最も良く当てはまるタイプから順番に3つのタイプを取り上げて性格特性を理解する。この3つの性格タイプのことを『スリーレターコード』と呼んでいる。性格タイプと環境の相関を六角形のグラフで表示するのだが、これを『ホランドの六角形』といい、性格タイプと職場環境の関係性の原則を『ホランドの一貫性』という。

1.現実的(R)……適職は技術系キャリア。現実的な価値観を持ち、一つの課題に粘り強く取り組むことができ、実際的な業務を的確にこなしていくような性格特性を持つ。

2.研究的(I)……適職は学者系キャリア。完全主義で神経質なところがあり、物事を解釈したり客観データを分析したりすることが得意である。事実に基づいて判断する合理主義者だが、内向的・思索的で人と親密な付き合いをすることを敬遠する傾向を持つ。

3.芸術的(A)……適職はアート系・独立系のキャリア。個性的な美意識や斬新なアイデアに恵まれているが、社会一般の常識や規則に従った生活が苦手であり、自分の繊細な感受性や旺盛な創作意欲を受け入れてくれる場を求めている。反骨精神・反権威主義を示しやすく、自分独自の価値観や美的感覚を重視するという性格特性を持つ。

4.社会的(S)……適職はサービス業・ソーシャル系のキャリア。他人の気持ちに共感的に寄り添い、協調性と連帯感があるので他者の世話をしたりサービスを提供したりするような職種に向いている。社交的で外向的な性格であり、自分一人で何かをするより、人と関わって何か仕事をするほうが好きである。

5.企業的(E)……適職は管理職系・組織適応的なキャリア。企業・組織において昇進したいという野心があり、人の上に立って支配的な地位を得たいという欲求が強い。エネルギッシュで積極的に働き、外向的で大勢の人と関わり合うような場面を好む。大規模なプロジェクトや社会的に評価される事業に熱心に取り組もうとする承認欲求が強い性格特性を示す。

6.慣習的(C)……適職はルーティン系・作業系のキャリア。几帳面で忍耐力に優れており、同じ作業・職務をコツコツとやり続けることが殆ど苦にならない。責任感が強くて協調性があり、集団で与えられた自分の役割・義務を堅実にこなそうとする地道な性格特性を持っている。



posted by ESDV Words Labo at 17:21 | TrackBack(0) | ほ:心理学キーワード | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

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