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2007年03月23日

[器質性精神病(organic psychosis)と器質障害(organic disorder)]

器質性精神病(organic psychosis)と器質障害(organic disorder)

過去の記事で、うつ病の病因論的な分類と外因性精神病について解説したが、器質障害(organic disorder)とは、身体の器官に病理学的な変化(解剖学的な異常)がありそれが原因となって発症する疾患のことである。器質とは器官の性質のことであり、器質障害とは器官の機能に異常を来たす病理学的な変化によって起こる病気の総称である。

身体医学が対象とするがん(悪性新生物)や内分泌障害(ホルモン障害)、パーキンソン病など内分泌障害が関与する神経疾患は全て器質障害である。一般的に『身体の病気』として認識され分類されているものが、器質障害に当たると考えると分かりやすい。

身体疾患だけでなく精神疾患であっても、精神疾患の原因を脳の外因(脳の損傷や異常)に求めると器質障害としての特徴を持つことになるし、消化性潰瘍(胃潰瘍・十二指腸潰瘍)や過敏性腸症候群、本態性高血圧のような精神的ストレスによる心身症も器質障害に分類することが可能である。

精神疾患を器質障害として見る時には、必然的に外因性精神疾患が想定されていることになる。外因性精神疾患の具体的な原因としては、脳の血管障害や腫瘍、萎縮、老化による組織変性(アミロイドβの蓄積によるアルツハイマー型認知症)などを考えることができる。

カウンセリングや心理療法をクライエントに実施する場合には、器質的な原因を抱える外因性精神病を除外する必要があり、心理アセスメントのみによる鑑別診断が困難な時には、医学的な臨床検査(CTやMRI、血液検査など)を行う必要がある。外因性精神病(exogenous psychosis)器質性精神病(organic psychosis)は殆ど同一の意味を持つ用語であるが、中枢神経系(脳)に器質的な病変や異常がある精神病のことである。

比較的重症度の高い器質性精神病の主要症状としては、『情緒障害(興奮錯乱)・幻覚妄想・性格変化・記憶障害・認知障害・知能の低下・運動障害・意識障害』などがある。器質性精神病の原因となる脳の器質的病変としては、『炎症・外傷・腫瘍・血管障害・変性・老化』などを考えることができ、脳動脈硬化・脳腫瘍・脳梗塞・認知症(アルツハイマー型)・パーキンソン病・事故による脳損傷などによってそれらの病変が出来る可能性がある。

ラベル:医学 精神医学
posted by ESDV Words Labo at 00:24 | TrackBack(0) | き:心理学キーワード | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

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