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2013年07月06日

[J.D.クルンボルツ(John D. Krumboltz)1:学習経験の理論]

J.D.クルンボルツ(John D. Krumboltz)1:学習経験の理論

アメリカの心理学者、キャリアカウンセラーのジョン・D・クルンボルツ(John D. Krumboltz,1928〜)は、スタンフォード大学教授を勤めたが、社会的学習理論をベースとした行動カウンセリングを考案したことで知られる。

当初は、カール・ロジャーズ非指示的なクライエント中心療法(来談者中心療法)を学んで実践していたが、その効果に疑問を抱いてB.F.スキナーオペラント条件づけ(道具的条件づけ)を理論的基盤とする行動カウンセリングに転向した。

J.D.クルンボルツは人間の適応的な行動や職業キャリアの発達について、『止まることのない学習プロセスの結果』と定義しており、『先行子→行動の生起(行動の強化・消去)→結果』の3段階を道具的学習経験として考えていた。本人にとって“報酬”の効果を持つ『正の強化子』が与えられればその行動の生起頻度は高まるが、“罰”の効果を持つ『負の強化子』が与えられればその行動の生起頻度は低くなる。

クルンボルツは『負の強化』を『正の罰』という概念で言い換えているが、『先行子』というのはそれまでの人生でその人が積み重ねてきた経験(強化・消失)の全体のことである。先行子によってその人の行動(行為)のパターンが規定されることになり、正(負)の強化子の刺激によって『結果(キャリアカウンセリングでは職業選択)』へつながっていくことになる。



posted by ESDV Words Labo at 21:33 | TrackBack(0) | く:心理学キーワード | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

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