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2013年07月07日

[エレン・ケイ(Ellen K.S.Key)]

エレン・ケイ(Ellen K.S.Key)

スウェーデンの女性評論家・教育思想家(教師)として知られるエレン・ケイ(Ellen K.S.Key,1849-1926)は、国家権力や学校の教師が子どもに『正解・勉強・規範』を無理矢理に強制するタイプの教育を批判して、児童の興味関心・創造性・貢献意識を重要視する『児童中心主義』に基づく新教育運動を主導した。

エレン・ケイは、フランスの啓蒙思想家ジャン・ジャック・ルソーが自然主義・消極主義の教育論を開示した『エミール』から強い影響を受けており、子どもには生得的な可能性や適応能力が備わっているのだから、大人(教育者)はその可能性を伸長させるような教育の働きかけをしなければならないとした。

旧来の教育方法として見られた『強制・体罰・脅迫』などは、恐怖心を植えつけられた子どもの可能性や向学心、意欲を逆に萎縮させるだけで、子どもの能力を高めたり創意工夫を促したりする効果はないので原則やめるべきだと主張した。

親・教師による体罰(折檻)や脅しが教育手法として当たり前だった19世紀の欧州で、『体罰否定論』を展開したエレン・ケイはかなりラディカルな教育思想の持ち主だったが、現在の視点から見れば『現代へとつながる子どもの体罰・虐待の問題点』にいち早く気づいていた先進的な教育思想家だったと言えるだろう。

エレン・ケイは『規律訓練の学校・積極主義(何かを指示してさせる)の教育』を批判して『自然主義・消極主義(子どもの自主性を尊重する)の教育』を支持しており、『新ルソー主義』の教育思想家に分類される女性教育家であった。

エレン・ケイは『児童中心主義・家庭中心主義・新ルソー主義(子どもの自主性重視の消極的な教育姿勢)』を前提とした教育思想を提唱して、『体罰厳禁・男女や階級による差別の禁止・実物教育(体験教育)・教育機会の均等』などを訴えたが、その母性保護やフェミニズム(女性主義)の要素を持つ思想は、日本の平塚雷鳥(平塚らいてう)らの女性解放運動(婦人解放運動)にも大きな影響を与えたという。



posted by ESDV Words Labo at 07:02 | TrackBack(0) | け:心理学キーワード | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

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