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2013年08月19日

[メタサイコロジー(metapsychology)・超心理学]

メタサイコロジー(metapsychology)・超心理学

メタサイコロジー(metapsychology)とは、パラサイコロジー(parapsychology)と呼ばれることもある応用心理学の一分野である。メタサイコロジーが研究対象にしているのは『非科学的な超自然現象(超常現象)・心霊現象(オカルト現象)』などであるため、一般的にアカデミックな科学研究のカテゴリーからは除外されてしまうことも多い。だが、『非科学的現象を科学的に説明・実証すること』という矛盾した目的がメタサイコロジーにはある。

心霊現象(お化け・霊魂)や超自然現象(超能力・物理法則に従わない現象)を取り扱うのは、通常『自然科学(アカデミズム)』ではなく『オカルト(神秘思想・宗教思想)』だと考えられがちである。しかし、メタサイコロジーは『実験法・観察法を用いた検証』を手段にしているので、学術分野として『非科学的・宗教的』なわけではないのである。

日本語では『超心理学』と翻訳されるメタサイコロジーやパラサイコロジーは、『実験主義的なオカルト研究・超能力研究・心霊研究』とでも定義すべき心理学分野である。例えば近代日本におけるメタサイコロジー研究としては、福来友吉(1869-1952)が東京帝国大学の助教授時代に、御船千鶴子と長尾郁子の超能力(透視・念写)の存在を実証しようとした実験的研究などがある。

狭義の超心理学(メタサイコロジー)として、ESP (extra-sensory perception) やサイコキネシス(念力)の存在を実験主義で証明しようとする応用心理学分野があるが、その研究対象となる超能力はテレパシーや予知夢、透視、瞬間移動など多岐に及んでいる。死後の世界を知覚したという臨死体験や自分の身体から精神が抜け出たとする体外離脱、生まれる前の記憶が残っているという前世記憶(退行催眠)などが、超心理学(メタサイコロジー)の研究対象になることもある。

ジークムント・フロイトの精神分析学的な理論体系に従って、人間心理(精神現象)を解明しようとする分野を『メタサイコロジー』と呼ぶこともあるが、これには『意識領域の心理を超える心理学』といった意味合いが込められたものである。そのため、精神分析的な理論仮説の集合をメタサイコロジーと呼ぶ場合には、『超意識心理学』という翻訳が為されるが、超意識心理学という概念は『無意識の心理学・潜在意識心理学』とほぼ同義なのである。

精神分析的心理学としてのメタサイコロジーは、更に『力動論的見地(自我構造の葛藤やリビドーの充足)・構造論的見地(エス・自我・超自我の自我構造論)・経済的見地(リビドーのエネルギーの過不足)・発達的見地(リビドー発達論と固着・退行)・適応的見地(自我機能の強度と現実原則への適応)』など様々な見地に細分化されていた。

posted by ESDV Words Labo at 05:23 | TrackBack(0) | め:心理学キーワード | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

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