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2013年10月22日

[鈴木大拙(すずき・だいせつ):1]

鈴木大拙(すずき・だいせつ):1

鈴木大拙(すずきだいせつ,1870-1966)は日本の仏教学者・禅者で、禅宗や大乗仏教に関する多くの著作を英語で書き記し、西洋世界に禅(Zen)の理論・実践や仏教の世界観・理念を分かりやすく伝えたことで知られる。実際にアメリカに渡って、仏教・禅に興味を持っているアメリカ人を直接指導したこともある。

本名は鈴木貞太郎(ていたろう)といい、『大拙』という居士号は臨済宗の学師である釈宗演(しゃくそうえん)に与えられたものである。大拙の号は『大巧は拙なるに似たり(非常に巧いということは非常に拙いことと同じである)』という言葉に由来している。

石川県金沢市本多町で旧金沢藩の藩医の家柄に四男として生まれた鈴木貞太郎は、 第四高等中学校を退学してから英語教師をしていたが、東京に上京することを決めて、東京専門学校で更に語学力を磨いた。その後、東京帝国大学で学んでいる内に、仏教・禅の師匠筋に当たる鎌倉円覚寺の今北洪川(いまがわこうせん)と釈宗演と知り合って薫陶を受けることになる。“Zen”という禅宗のローマ字表記を初めて世界に広めたのも、鈴木大拙の学師に当たることになる釈宗演であった。

釈宗演の元で禅宗の研究をしていた神智学徒のベアトリス・レインとも知己を得たが、このベアトリスという女性は後に鈴木大拙の妻となる人であった。鈴木大拙は、インドのチェンナイの神智学協会で神智学に帰依したという。神智学(Theosophy)というのは、19世紀にブラヴァツキー夫人が主導して設立した『神智学協会』から始まる超越論的な思想哲学体系であり、あらゆる宗教・科学・哲学思想・神秘主義・オカルトを普遍的な真理の下に統合することを目指す学問であった。

あらゆる知識・思想・存在を統合する普遍的な真理があるという神智学は、鈴木大拙の仏教思想や禅の世界観に非常に大きな影響を与えており、見えるものも見えないものも含めた万物の根源に『霊的な力』があるとした。鈴木大拙は仏教思想の核心にある体験は『霊性の自覚』であるとするが、この霊性の自覚という概念や洞察は、ベアトリス・レインに紹介された神智学の世界から大きな影響を受けてのものだったとされる。



ラベル:仏教 禅宗 人物
posted by ESDV Words Labo at 11:15 | TrackBack(0) | す:心理学キーワード | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

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