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2013年12月07日

[ケースワークを構成するヘレン・ハリス・パールマンの『四つのP』]

ケースワークを構成するヘレン・ハリス・パールマンの『四つのP』

ケースワーカーで社会福祉家のヘレン・ハリス・パールマン(H.H.Perlman)は、1957年に社会的弱者(心身障害者)や経済的困窮者を対人的あるいは制度的に救済するケースワーク(casework)について解説した『ソーシャル・ケースワーク 問題解決の過程』という代表的な著書を発行した。

ケースワークとは社会福祉的な対人的・制度的・経済的な援助を必要としている社会経済的な弱者及び困窮者を、個別のケースに合わせて支援していく活動の総称である。ケースワークとソーシャルワークは、社会的弱者を支援する社会福祉的活動というほぼ同じような意味合いを持っており、ケースワーカーとソーシャルワーカーとの違いも明確なものではないが、ソーシャルワーク(ソーシャルワーカー)のほうが国際的に共通する上位の社会福祉的概念である。“ケースワーカー”という場合には、市役所や医療機関などの公的機関に所属していて、社会福祉活動の現場業務(実際に要支援者と接する業務)に従事する職員を指すことが多い。

ケースワークの多くは『各人の能力・各ケースの状況に合った社会的経済的な自立』を目指しているが、自立が困難な疾患(障害)・怪我・状況があるケースでは『自立・自律』よりも『公的扶助・可能な範囲での能力の向上・生存と生計の維持』のほうが優先されなければならない。

H.H.パールマンは、ケースワークは“各人の健康・能力・家族・関係”に合わせて常に変化している状況なのでその全てを一義的に定義してしまうことはできないとしたが、多くのケースワークに共通している構成要素を幾つか抽出した。H.H.パールマンのケースワークの研究成果をまとめる形で、『ケースワークの4つの構成要素(=4つのP)』を定義し直したのが日本の仲村優一である。仲村優一がケースワークの典型的な構成要素として、4つに分類してまとめたのが以下の『4つのP』である。

1.Problem(問題)……Aさんは就職活動をしても仕事が決まらずに毎日の生活も厳しくなってきた。

2.Person(人)……Aさんという人が就職難・経済的困窮の悩みを相談するために行動を起こそうとする。そういった社会的・経済的・健康的(医療的)な相談に対応するための専門的な知識・技術を持ったスタッフ(人)も存在している。

3.Place(場所)……Aさんは自分の仕事や生活の問題を解決したいと思い、『市役所・ハローワーク・NPO・転職支援企業』などの場所にアクセスする。

4.Process(過程)……専門的な知識・経験・技術を持ったスタッフ(担当者)と悩みを抱えているAさんとの間で、『仕事・生活・スキル・履歴(職歴)などにまつわる諸問題』をどのように解決していけば良いのかの話し合いが始まり、『問題解決を志向するプロセス』が展開し始めることになる。



posted by ESDV Words Labo at 17:13 | TrackBack(0) | け:心理学キーワード | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

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