ウェブとブログの検索

カスタム検索





2013年12月07日

[アドラー心理学の勇気づけ(encouragement)]

アドラー心理学の勇気づけ(encouragement)

劣等コンプレックスの補償を核とした『個人心理学(individual psychology)』の創設者として知られるアルフレッド・アドラーは、後年に『アドラー心理学』と呼ばれる独自の心理療法体系を開発した。アドラー心理学に基づくカウンセリングのことを、『アドレリアン・カウンセリング(Adolerian counseling)』と呼ぶこともある。

アドレリアン・カウンセリングで、クライアントの問題解決や性格変容を支援するカウンセリング技法の中心にあるのが『勇気づけ(encouragement)』と呼ばれるものであり、勇気づけは劣等コンプレックスや挫折体験、自己嫌悪などで弱って落ち込んでいるクライアントの心理状態を支えて持ち上げてくれるような効果を発揮してくれる。

A.アドラーの勇気づけの原理は、カール・ロジャーズのクライアント中心療法における『無条件の肯定的受容(積極的尊重)』とも重なる方法論でありカウンセラーの基本的態度だが、勇気づけにおいて最も大切な前提はカウンセラーとクライアントの間の『ラポール(相互的信頼関係)』である。

つまり、カウンセリングのセッション(面接空間)に、『温かみのある感じ・安心できる関係性・納得しやすい素直な気持ち』がなければ、勇気づけの効果を実感することは難しくなるということである。相互的な信頼感だけではなく相互的な尊敬・尊重の感情も大切である。アドラー心理学では『カウンセリングの交友・対話・解釈』を通して、自分が相手から深く理解されていると思える時に勇気づけの技法は成功しやすくなる。

その結果、『劣等コンプレックス・自己嫌悪の解消』といったレベルの効果を感じやすくなるが、勇気づけは『無条件の肯定的受容』に加えて『相手の短所・苦手・劣等感の再解釈(=欠点を得意に感じさせてくれる肯定的な再解釈)』を積極的に行っていくという特徴がある。

例えば、クライアントが『いつも自己主張できずに相手の要求を断ることもできなくて後悔してしまうのです』と相談した場合には、アドレリアンのカウンセラーは『それはあなたが相手の立場を思いやって共感できる優しくて親しみやすい性格を持っている現れだと思いますよ。しかし、嫌な要求を断れないというのは問題ですので、その部分に焦点を当ててどう断れば良いのかを考えていきましょう』といったリフレーミング(解釈する枠組みの変更)を用いながら返答していく。

マイナスの意味づけをプラスの意味づけに転換する再解釈やリフレーミングを行うことで、弱っているクライアントの意思や心情をバックアップしながら勇気づけていくのがアドラー心理学の長所となっている。



posted by ESDV Words Labo at 17:15 | TrackBack(0) | あ:心理学キーワード | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

この記事へのトラックバック
×

この広告は180日以上新しい記事の投稿がないブログに表示されております。