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2014年01月15日

[ドナルド・スニッグ(Donald Snygg)とA.W.コームズ(Arthur W.Combs)]

ドナルド・スニッグ(Donald Snygg)とA.W.コームズ(Arthur W.Combs)

アメリカの心理学者であるA.W.コームズ(Arthur W.Combs, 1912-1999)は、心理学の研究分野を『開放系心理学(open system psychologies)』『閉鎖系心理学(close system psychologies)』に分類して、自由度が高くて科学的な研究方法(数値・統計の根拠)のみに拘束されない開放系心理学の研究に関与した。

A.W.コームズは『探索的・発見的な研究法』の嚆矢と言える心理学者である。コームズの開放系心理学の『数値化による測定・統計的な検証』を好まない人間観は、カール・ロジャーズの来談者中心療法やジークムント・フロイトの精神分析療法、V.E.フランクルのロゴ・セラピー(実存療法)などとも、『人間的な成長・自己洞察の深化・生きる意味の発見』といった自然科学の研究方法と馴染みにくい要素の部分で関係性がある。

ドナルド・スニッグ(Donald Snygg, 1904-1967)は、A.W.コームズやP.レッキー(P.Lecky)と並んで、心理学の現象学的アプローチを推進したアメリカの心理学者である。コームズとドナルド・スニッグは、個人を有機体的な成長・発展を必然的に遂げていくというモデルで理解しようとする『自己理論』の提唱者でもあり、人間の行動メカニズムを『知覚の関数(人間の行動の選択は知覚した情報の受け取り方によって決まる)』として解釈していた。

D.スニッグとA.W.コームズの行動メカニズムの理論は、客観的世界の出来事や変化によって人間の行動が決まるのではなく、その人が知覚した情報と解釈の仕方によって行動が決まるという理論である。この基本的な考え方は、アーロン・ベックの認知療法などにもつながっているが、D.スニッグらは『認知(cognition)』という概念ではなく『知覚(perception)・現象学的場』などの概念を用いていた。

ドナルド・スニッグとA.W.コームズの共著として、1949年に出版された“Individual Behavior”があり、その本の邦訳書として『人間の行動(1985)』が出版されている。



posted by ESDV Words Labo at 03:15 | TrackBack(0) | す:心理学キーワード | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

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