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2014年02月21日

[フレデリック・ソーン(Frederick C. Thorne)]

フレデリック・ソーン(Frederick C. Thorne)

ニューヨーク出身のアメリカの心理学者フレデリック・ソーン(Frederick C. Thorne,1909-1978)は、コロンビア大学でPh.D.(学術博士号)を取得しコーネル大学でM.D.(医学博士号)の学位を取得した後に、バーモント大学で教授を務めた。カウンセリング心理学の講義を担当したバーモント大学在任中に、カール・ロジャーズ(ロジャーズ学派)の消極的な傾聴ばかりを重要視する『クライエント中心療法(非指示的カウンセリング)』を批判したことで知られる。

ペンシルバニア大学は認知療法のアーロン・ベックやデビッド・D・バーンズを輩出しているように、心理療法やカウンセリングの理論的・臨床的な研究が盛んに行われている大学として知られる。フレデリック・ソーンは、このペンシルバニア大学のW.U.スナイダー(W.U.Snyder)との間で、指示的カウンセリングと非指示的カウンセリング(折衷的カウンセリング)のどちらのほうが有効で効果的かを巡って論争を展開したりしたこともあった。

ただし、フレデリック・ソーンの提起したカウンセリング技法にも、C.ロジャーズのクライエント中心療法(来談者中心療法)の基本的態度の要素は導入されており、『肯定的な受容と解釈・ラポール形成・非現実的な態度の修正・新しい人生哲学の導入』などを重視すべきだとしている。その意味で、F.ソーンの考えたカウンセリング技法は、非指示的技法のクライエント中心療法とそれ以外の指示的技法の要素を組み合わせた『折衷的技法』の嚆矢とされている。

F.ソーンの折衷的技法(折衷的カウンセリング)の基本原理は、以下の2点にあるとされるが、現代のブリーフセラピーのような『解決構築的カウンセリング(問題解決志向のカウンセリング)』と比較すると、問題・不適応の原因を明らかにしようとする『病因論』に偏ったものではあった。

1.カウンセリングは一般的な科学的知識や臨床的技術によって構成されたものであるということ(科学的根拠・知識の重視)。

2.不適応や精神病理に陥った原因を探求して、その原因を解決することで治療しようとすること(病因論の重視)。

F.ソーンは日本ではマイナーな心理学者だが、邦訳書として伊東博『カウンセリングの方法(1965)』があり、その本の原書の論文は“Principles of directing counseling and psychotherapy, American Psychologist,1948.”というものである。



posted by ESDV Words Labo at 15:21 | TrackBack(0) | そ:心理学キーワード | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

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