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2014年02月21日

[レオポルド・ソンディ(Leopold Szondi)]

レオポルド・ソンディ(Leopold Szondi)

ハンガリー出身の心理学者レオポルド・ソンディ(Leopold Szondi,1893-1986)は、運命分析学という深層心理学の学派を創設したり、『ソンディ・テスト』という人物写真を利用した投影法の心理テストを開発したことで知られる。日本語での名前表記は、レオポルド・ソンディ以外にも、英語読みで『リポート・ソンディ』という風に表記されることも多い。

“1組8名”の人物の顔写真を6回見て、その中から最も好きな顔2つと嫌いな顔2つを選んでいくという投影法の原理を生かした独創的な『ソンディ・テスト』は、ウェブ上(リンク先参照)でも簡易な方法で体験して見ることができる。

ソンディ・テストで使用される合計48枚の人物の顔写真は、『緊張型の統合失調症・妄想型の統合失調症・気分障害(うつ病)・躁病(双極性障害)・てんかん・ヒステリー・同性愛・サディズム(マゾヒズム)』という8つのタイプの精神疾患の患者の顔写真を選んだものとされている。ハンガリーに生まれたユダヤ人のレオポルド・ソンディは、ハンガリーにも進駐してきたナチスドイツの迫害を逃れるため、1944年にスイスへと移住している。

L.ソンディの運命分析学は現代ではオカルトじみた理論体系を持っているが、ソンディは子孫が祖先から先祖代々継承している意識(衝動)のことを『衝動感情(衝動意識)』と呼び、『人間の運命とは選択である』といった。人間は祖先から受け継いだ衝動感情(衝動意識)をベースにして、『結婚選択・職業選択・疾患の選択・死亡形式の選択』という4つの人生の分野で重大な選択をしていくというのがソンディの理論である。

L.ソンディの運命観には『自分が主体的に選択する要素』『祖先からの意識・感情によって決定されるという要素』の2つがあり、人間が自分の運命を選択する(選択させられる)要因になる遺伝子には以下の8つの種類があるとした。『運命分析法』という心理テストでは、この8種類の遺伝子の働きの趨勢(強さ)とバランスを知ることができるとされている。

Sch(自我衝動)……p(存在遺伝子),k(所有遺伝子)

C(接触衝動)……m(依存遺伝子),d(獲得遺伝子)

P(感情衝動)……hy(道徳遺伝子),e(倫理遺伝子)

S(性衝動)……s(攻撃遺伝子),h(情愛遺伝子)

レオポルド・ソンディの想定した祖先から受け継ぐという無意識は『家族的無意識』と呼ばれており、ジークムント・フロイト『個人的無意識』よりは広く、C.G.ユング『普遍的無意識(集合無意識)』よりはその範囲が狭いと考えられている。ソンディの運命分析学を前面に出した深層心理学の究極の目的は、『個人的無意識と家族的無意識と普遍的無意識の経験的・理論的な統合』であった。

L.ソンディは1958年に国際運命心理学会を創設してその会長に就任し、1969年には『ソンディ研究所』を主宰している。ソンディの科学的根拠に欠ける理論体系や量的研究を伴わない古典的精神病理学は、現代の臨床心理学や心理アセスメントでは余り重要視されてはいないが、哲学的・思想的・文学的な要素の強い精神分析的理論の一派として注目されることも多い。



posted by ESDV Words Labo at 15:23 | TrackBack(0) | そ:心理学キーワード | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

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