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2014年04月08日

[J.J.タフト(Julia Jessie Taft)]

J.J.タフト(Julia Jessie Taft)

ジュリア・ジェシー・タフト(Julia Jessie Taft, 1882-1960)は、社会的困窮者を対人的かつ制度的に支援するためのケースワークを研究した草分け的な女性研究者である。

J.J.タフトが活躍した時代には、心身の障害や失業・貧困などを原因とする社会的困窮者の生活・社会再適応(再就労)をケアするソーシャルワーク(社会福祉)やケースワーク(事例対応)の仕組みがなかったが、タフトはケースワークの分野の先駆けとなる実際的な研究活動を行った。

アメリカのアイオワ州で生まれたJ.J.タフトは、1904年にドレイク大学大学院修士課程を修了し、1913年にはシカゴ大学でPh.D.(学術博士号)を取得している。タフトの心理臨床や心的過程にまつわる基礎知識は、科学的心理学よりも『力動的心理学(精神分析)』に依拠しており、人間の精神構造や心的装置のエネルギー論的な葛藤(量的な増減)によって『人間の精神現象・精神病理』を把握しようとしていた。

J.J.タフトは、新生児の『出産時外傷仮説(出産時トラウマ仮説)』を提唱した精神分析家オットー・ランクの理論や人間観に影響を受けており、社会福祉的・社会制度的なケースワークの対応に精神分析的な臨床アプローチを導入しようとしていた。

だが、20世紀後半からの『精神分析の衰退(科学的心理学・認知行動療法の台頭)』によって、ケースワークと精神分析(力動的精神医学)の機能的な統合は実現することがなかった。ペンシルヴァニア・ソーシャルワーク大学院でケースワーク学科の教授を務めたJ.J.タフトは、ソーシャルワークの対人援助プロセスに『公的機関の社会的リソースの活用(社会制度的な社会的困窮者の支援)』『精神分析の対人援助技術』を応用しようとしていた。

J.J.タフトは1940年代のペンシルヴァニア学派を代表する研究者の一人であり、心理学・精神医学の機能学派との関わりも深かったとされる。



posted by ESDV Words Labo at 09:32 | TrackBack(0) | た:心理学キーワード | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

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