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2014年05月04日

[エミール・デュルケーム(Emile Durkheim):1]

エミール・デュルケーム(Emile Durkheim):1

フランスの社会学者のエミール・デュルケーム(Emile Durkheim,1858-1917)は、オーギュスト・コントの実証的社会学の系譜を引き継いで、実証主義的な方法論をあらゆる社会現象に対して採用する『総合社会学』を確立した人物である。

エミール・デュルケームは、個人の行動や社会現象の原因を『個人の内面的な意志・感情・信念』ではなく『社会集団的・統計的な確率的要因』に求めたので、その社会学の立場は『方法論的集団主義』とも呼ばれる。

E.デュルケームは方法論的集団主義を社会学研究のベースにした機能派社会学(デュルケーム学派)を立ち上げ、1887年には『社会学年報』を創刊しているが、その総合社会学の特徴は、客観的な社会環境の要因が個人の行動・心理に与える作用を重視するというものだった。デュルケームの社会学は、社会現象(個人の行動も含む)を客観的に観察して法則化・理論化することを目的としており、社会現象を『生物学的・心理学的な要因』には還元することができない独自の社会学的現象であると定義していた。

パリの高等師範学校(エコール・ノルマル・シュペリウール)の卒業後に、リセで哲学教授として働いていたE.デュルケームだが、1886年にドイツに留学した際に実証主義的な社会科学の方法論を学び、社会科学の分野に強い研究意欲を持つようになったという。1887年にフランスに戻ったデュルケームは、アルフレッド・エスピナスの招聘を受けてボルドー大学の教授となり、ルイーズ・ドレフェスと結婚したが、デュルケームの主要著作である『社会分業論』『自殺論』はボルドー大学の教授時代に書かれたものである。

デュルケームは社会学的な研究方法をあらゆる社会現象に適用しようとする総合社会学を志向して、『社会的分業(近代の産業活動)・自殺・宗教・道徳・教育・言語』などの分野において画期的な社会学的研究を精力的に推し進めていった。『社会分業論』では、社会学を『道徳科学』と定義して、諸個人の統合を促進する社会的要因としての『道徳(規範)』の役割と価値を分析することで、『分業による個人の孤立感・無力感』を回復しようと考えていた。

デュルケームが生物学や心理学の要因には還元できないとした社会学独自の研究対象が『社会的事実』であるが、この社会的事実というのは個人・心の外部にあって個人の行動・欲求・思考を規定する効果のある『集団社会(社会全体)に共有された行動・思考・欲求』の具体的な現象としての現れのことである。



ラベル:人物 科学 社会学
posted by ESDV Words Labo at 17:47 | TrackBack(0) | て:心理学キーワード | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

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