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2014年05月04日

[エミール・デュルケーム(Emile Durkheim):2]

エミール・デュルケーム(Emile Durkheim):2

デュルケームは、同じ社会集団に所属する人と会った時には挨拶をしなければならない、弱者や高齢者は助けて上げなければならない、嘘をついたり騙したりしてはいけないといった社会集団に共通の規範や慣習の効果を重要視しており、こういった社会共通の規範・慣習が『社会的事実の基盤』を形成していると考えていた。この社会的事実は、多数の他者と共有されている事柄や規範、慣習であることから、『集合表象(集合的意識)』と呼ばれることもある。

エミール・デュルケーム(Emile Durkheim):1

1902年に、E.デュルケームはソルボンヌ大学のフェルディナン・ビュイッソンの後任として教育学を講義することになったが、この時期に社会学の方法論を教育学に応用する研究を始めて、『教育と社会学』『道徳教育論』などの草稿をまとめている。宗教学に対する社会学の応用として『宗教生活の原初形態』といった論文も書かれているが、デュルケームは『教育社会学・宗教社会学』の開祖としても認識されているのである。

晩年のデュルケームは第一次世界大戦で息子のアンドレ・デュルケームや親友のジャン・ジョレスを失ったことで精神的な対象喪失の苦難に陥った時期もあるとされるが、1917年にソルボンヌ大学教授の地位を辞職した後の11月に間もなく死去している。E.デュルケームの社会学分野における功績の多くは『社会学の科学化』にあるが、そのために内面的な心理学主義を排除した『社会的事実の客観的・中立的な認識』の重要性を唱えていた。

E.デュルケームの『自殺論(アノミー的自殺)』をはじめとする社会学の理論には、『近代化・機械化・産業化(消費文明社会化)』に批判的な内容も含まれている。個人間(家族間)の連帯や道徳を希薄化させる近代化・産業化の進展によって、『個人の孤立化・無力化・アノミー化(無規範化)』が深刻化しやすいという危険性を指摘した。

デュルケームの提示した『近代化・産業化の危機に対する対処策』は、人々を再び心情的に結びつける『中間集団(職業的ギルド)の創設』『道徳的秩序(規範意識)の再建』といったものであった。すなわち、近代化・アノミー化が進むヨーロッパ社会に人々に共通する連帯感と道徳規範を取り戻すことで、『孤立化する人間の再組織化』『衰退する共通規範(コモンセンス)の再構築』の方法論を模索しようとしていたのである。



ラベル:人物 科学 社会学
posted by ESDV Words Labo at 17:49 | TrackBack(0) | て:心理学キーワード | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

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